通信研究会

機関誌 逓信「耀」 シリーズ 「政策を問う」

2011年6月号 第24回 民主党総務部門郵政改革法WT座長 
                参議院総務委員長 藤末健三先生に聞く!

郵政改革 利用者の声、視点を大事に 改革法案は党派問わず、きちんと議論


 小泉構造改革の郵政民営化論議のときには郵政民営化対策チームに入らせていただいたし、参議院での郵政民営化法案の最終反対討論もやった。

 私は郵政民営化にずっと反対し続けている。なぜかと言うと経済合理性だけを追い求めているからだ。私は、実際に地元の郵便局の方々が地域でどのように仕事をしていただいているか肌身でよく知っている。そういうことを知らない人たちが民営化議論をどんどん進めることに対して、強い不安感を持っていた。これは民主党に対しても同じことが言える。党内にも郵政を分かっていない人がいるので、郵政改革に対する違和感をなんとか無くしていきたい。前島密が創業して以来の郵便事業の歴史、地域に根付いて地域のコミュニティを支えてきた郵便局の価値をきちんと説明すれば必ずや理解してくれると思って活動を続けている。

 今はユニバーサルサービスと言いながら、金融のユニバーサルサービスは出来ていない。そういう実態ももっと広く知ってもらわなくてはいけない。

 周囲の人たちによく話しているのは、とにかく利用者の声を聞いてほしいということ。実際にサービスが低下して困っているおばあちゃん、おじいちゃんの話を聞いてほしいのだ。今回の郵政改革法案では、郵便事業については当然だが金融についても基礎的サービスをユニバーサルサービスとして義務付けているのが特徴だ。

 郵政改革法案はなにがなんでも民主党案ということではないと思うので、各党納得出来る案をつくって通していきたい。