通信研究会

機関誌 逓信「耀」 インタビュー

2024年2月号 外務副大臣・元総務副大臣 参議院議員 柘植芳文先生に聞く

企業価値向上へ日本郵政と日本郵便を一体化
郵便局長の原点に立ち返り、地域社会での行動を


――郵便局を活用した地方活性化施策についてお聞かせください。

 郵便局を活用した地方活性化のメニューはたくさんあります。そのメニューを一つ一つかみ砕いていかなければなりませんが、会社として一つの施策に飛びついて右往左往するのではなく、こういうものに対して基本的にどう対応していくのかという方針を作らなくてはいけません。出てきた一つの事象に飛びついたり、できない理由が先にありきで現場の発展的な意見を抑えつけたり、こうした悪しき文化を無くしてほしいのですが、なかなか直りません。
 郵便局を活用した地方活性化施策によって、郵便局のネットワークの価値が国民から高く評価されれば、これほど強い投資はありません。都市部の四角いポストが今も残っているのは、過疎地で郵便局が頑張ってくれているからで、それによって国民の多くが郵便局のネットワークが必要だと認めてくれているのです。そのための投資と思えばよいのであって、会社がしっかりと対応していけば郵便局の活用方策はもっと広がると思います。