通信研究会

機関誌 逓信「耀」 インタビュー

2023年12月号 前島記念館 利根川文男館長に聞く

「現代にも通じる前島密翁の“創業の精神”」


――前島密翁の「創業の精神」とは何かを改めてお聞かせください。

 「創業の精神」とは、国家・国民のための活動、言葉を換えれば世のため人のために仕事をすることだと思われます。そのことは「縁の下の力持ちになることを厭うな。人の為に良かれと願う心を常に持てよ」という言葉に端的に表れています。 創業の精神を受け継ぐうえで大事なことは大きく三つあると考えます。第一は、お客さまにとって利用しやすく信頼できること。第二は、そこで働く職員を大切にすること。第三は、経営として成り立つことだと考えます。

――前島密翁の「創業の精神」を事業運営にどのよう活かすべきだとお考えでしょうか。

 前島密は、現状を客観的に正確に捉え、それに基づく言動をとりました。時間に対する観念も強かったようです。物事に対して正確で正しく行うこと、お客さまのためになる営業・業務を行うこと、すべての人が平等に利用できる便利な制度を作ることで日本の人々をつなぐ。創業の精神は、現代にも通じるものがあると思います。