通信研究会

機関誌　逓信「耀」　インタビュー

２０２３年２月号　牧　慎太郎 総務省自治大学校客員教授に聞く

持続可能な地域社会の構築と地方創生


――地域活性化における郵便局の利便性向上に向けた施策についてはいかがでしょうか。

　何といっても「マイナンバーカード」を活用した行政サービスの普及促進ですね。政府もコンビニのない自治体には補助金を出して、郵便局に住民票などの自動交付機の設置を進める方針のようですが、郵便局の方でも自動交付機を置くスペース、地域住民へのＰＲなど今から準備してもらえると良いですね。私も日本三百名山を踏破する道のりで、山奥の集落にも郵便局があることをとても心強く感じました。
　市町村合併に伴って役場の支所が廃止されるなど、行政サービスの拠点が住民から遠くなってしまった地域も多く、現金の引き出しや証明書の発行が可能なオンライン端末のある身近な郵便局の存在意義が高まっているのです。