通信研究会

機関誌 逓信「耀」 インタビュー

2023年1月号 総務副大臣 参議院議員 柘植芳文先生に聞く

郵便局を活用した地方活性化を推進


――ここ数年、総務省としても郵便局の活性化を推進する事業であったり、デジタル技術と郵便局を融合させた事業であったり、郵便局の利活用に関する様々な施策の推進に力を入れておられます。

 いま郵便局と地方自治体は、包括連携協定のもとで連携強化を進めてきています。郵便局における行政事務受託などの取り組みも進んでいますが、行政事務の取り扱いの中で、公権力の行使に該当する業務は取り扱えないという大きな壁がありました。言ってみればアナログな形での業務提携であまり進歩していなかったわけです。今回、「郵便局を活用した地方活性化方策検討プロジェクトチーム(PT)」の立ち上げを通して自治部局もそういうところにくみしていこうという姿勢が見えてきたことは、ものすごく大きな成果だと思っています。
 郵便局を活用した地方活性化方策検討PTのメインテーマは、マイナンバーカードの普及促進です。マイナンバーカードを取得するための申請から交付までの手続きを郵便局で一括して出来るような検討がなされているわけですが、これから郵便局が公共サービスをどういう形で担っていくのか、公的使命を果たせる役割を担っていくのか、一つの大きな分岐点になると思っています。郵便局が公的サービスの担い手としてしっかりとポジショニングを取ることの意義は非常に大きいと思います。