一般社団法人 通信研究会
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――選挙の対立軸を野党側がもっと戦略的かつ積極的に打ち出せばよかったと思います。一方、メディアも与野党の対立軸を明確に出さなかったような印象を受けるのですが。
メディアは、憲法改正を進めていく勢力が3分の2を取るか、取らないかということばかりを強調していました。しかし、世論調査では、憲法改正に関して有権者の優先順位は低いわけです。そういうことを言っているのはメディアや政界関係者だけで、世の中の人たちは「改憲勢力3分の2について冷めてみている」という感じでしょう。しかも各論に入ると賛否はバラバラです。現実的にどう進めていくのか、ほとんどまだ分からないわけで、メディアが政治を見る尺度、あるいは政治を語る座標軸のようなものを提示できていないということです。だから「与党vs野党」といった従来の枠組みはもはや必要ないということが説得力を持って受け入れられているのだと思います。