通信研究会

機関誌 逓信「耀」 インタビュー

2015年5月号 特別インタビュー 自由民主党「郵政事業に関する特命委員会」
                     幹事長 森山裕衆議院議員に聞く

「郵政事業に関する特命委員会」の設立と今後の動向


――特命委員会の設置の意義についてお聞きします。先の衆議院選挙で、自民党はゆうちょ、かんぽの限度額の見直しを政権公約に掲げました。

森山先生 昨年暮れの衆院選で国民の皆様にゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の限度額の見直しを検討することをお約束して政権に就いているので、この約束はしっかり果たさなければならないと考えている。その問題をバックボーンに特命委員会がスタートしたのは間違いない。
 そこで具体的な話になるが、当面精力的に審議を進め、できれば今国会開催中に一定の方向付けをしたいというのが本音だ。ただし、あまり対立の構図にならないようにしたい。これくらいまでなら譲歩できる、というところで決着をつけるのがいいのではないかと考えている。というのも、ゆうちょ銀行としては、民間の金融機関として他の金融機関と提携する問題も出てくるであろうし、民間の補完というケースもあり得ると思うので、感情的なしこりを残してはならないと考えている。その辺の意見をよく聞いて調整することが大事だ。その意味から、民間金融機関や現場の郵便局長の皆さんによく話を聞きたい。
 限度額を引き上げるのは預金残高を伸ばすことが目的ではない。預金高を伸ばすためなら新しい商品を開発、販売するのが先決だ。限度額の問題は、現実的にお客様にご不便、ご迷惑をかけているので見直しを検討するというのが原則である。