一般社団法人 通信研究会
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―― 一月二十日に三党六者の実務者協議があり最終論点報告が出されました。論点報告の一つに、郵政民営化法の一部改正により措置(郵政改革法案の取り下げと郵政株式処分凍結の解除)という案が示されています。
私は実務者協議のメンバーではないのであくまで私見だが、野田内閣になって明らかに潮目が変わった。郵政改革をやるのだという野田総理の決意が、震災復興財源に日本郵政株の売却益を充てるという動きにつながり、公明党が前向きになり与野党協議が動き出した。 ただし、公明党は自民党と一緒になって小泉改革をまとめた経緯があり、組織としてはそれをひっくり返すことは是とできないだろう。あくまで今の流れの中で郵政民営化法を修正するのだと、それと三年ごとの見直しの時期にかかることから、小泉改革の全否定ではなく、ルールに則った見直しという形にしたいのだろう。
――なぜ郵政改革法案の成立をめざすのではなく、民営化法の修正なのか、国民にきちんと説明をしなくてはいけないと思うのです。
敢えて言えば、守るべきものは何かと言ったら三事業一体だと、資本関係はそれぞれ持っているのだと、その最後の砦を事実上担保できているということで説明するしかない。新規事業についても株式の売却が進めば制度上も認可が外れていくことになろう。
できることなら郵政改革法案で進めていきたいが、今の状況で改革法案を通せるかというとなかなか難しい。郵政事業の経営が日に日に厳しさを増しているわけで、とにかく経営形態をはっきりさせて、次のステップに移っていくことが大事だと思う。