通信研究会

機関誌 逓信「耀」 インタビュー

2010年5月号 長谷川憲正総務大臣政務官「郵政改革法案」を語る

郵政民営化法を廃止し 郵政改革法案の早期成立に全力を尽くす


 (郵政改革法案については)昨年10月20日に閣議決定された「郵政改革の基本方針」がそのまま法律の形になっていくとご理解いただければよいと思う。三事業一体でサービスを提供する、貯金、保険も郵便同様にユニバーサルサービスの義務を課す、郵便局でのサービス提供の仕方を簡便なものにするといったことを個別の条文に直してつくっていく。

 経営形態は持株会社と郵便局会社と郵便事業会社を統合して一つの会社(親会社)にする。銀行会社と保険会社については別会社とする。私個人的には親会社と一体のほうが良いと長年主張してきたが、1社体制にすると、すべての決定を親会社のトップが行うこととなり、機敏な動きがとれない。銀行あるいは保険会社として独立させれば身近なところで決定ができる。これから先の郵政事業の発展を考えれば銀行、保険を別会社にするのも一つのやり方だと思い、今では3社体制に賛成している。

  その際に、郵便、貯金、保険のユニバーサルサービス義務を課すのは親会社。子会社は親会社のコントロールのもとにサービスを提供することとなる。直接的に金融2社がユニバーサルサービスの義務を負うことはない。そこが今回の難しいところだ。子会社の2社は銀行法、保険業法の適用を受け、郵政改革法の直接の適用は受けない。ただし、郵便局でのサービスの仕方は今のやり方とはガラリと変え、一般の銀行や生保とは別立ての簡便なものにする。