一般社団法人 通信研究会
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郵政問題は国民新党結党以来のテーマだが、残念ながら国民全体にこの問題の背景や重要性が浸透している状況にはないということを痛感した。本質的なことをご理解いただければ国民世論の後押しがもっと強く出てくるのではないかと思う。
米国の年次改革要望書の存在抜きには郵政民営化の問題はあり得なかったと思う。貯金、保険を合わせ340兆円の資金、国富を海外に移転させようとした。そのほうが都合がよいという人たちがいろんな立場から絡んできて米国の通商代表部や商工会議所の要求になり、それが集約されて年次改革要望書に反映された。
フィナンシャル・タイムズの記事にもはっきりと「もう少し待ったら日本人の300兆円を自分たちが手に入れることができる」というくだりがあり、見事本質が集約されている。また風刺画においては、シルクハットをかぶりマントを羽織り、アタッシュケースを持った西洋人らしき軍団がボロボロに引き裂かれた旭日旗の中に入っていこうとしている。これを見てもらえば言葉はいらない。「郵政改革なくして成長なし」と言った詭弁の改革の象徴だ。
ゆうちょ残高をみるとピーク時に比べ70兆円以上減らしてきているし、かんぽ契約件数も3000万件以上減っている。国民の安心・安全を担うべき拠り所であるはずの郵便局、郵政事業がズタズタになる前になんとか見直しをする。