通信研究会

機関誌 逓信「耀」 特集 地方創生のいま、地域を元気に!

2022年3月号 坂本文子 宇都宮大学地域創生推進機構社会共創促進
              センター 特任助教

「多文化共生」は新たな地域社会の旗印に
外国人にも“やさしい”郵便局を


 今(郵便局を)外国人住民が使えるかどうかを考えてみました。おそらく、母国へ手紙を送ったり、日本の製品を送ったりしたいと思っているのではないでしょうか。また、私が学生時代、郵便局で仕送りのやり取りをする際に手数料がかからないシステムもあるので、母から送金を受けるとき、すごく助かった思い出があります。そういうサービスのことを外国人の方は知っているのかどうか、利用できているのかどうか、と思った時に、知らないのではないかと思いました。教えてくれる外国人向けの情報も見たことがありません。私は窓口の方が外国語に対応すべきだと言っているのではありません。在住外国人は多国籍化しており、必要な言語は増えるばかりですので、すべての言語に対して翻訳や通訳は無理です。便利なアプリがたくさんありますので、アプリの活用を考えるのが現実的です。
 大事なのは、やはり多文化共生のマインド。相手に自分の言ったことが伝わったかどうかを気遣えるかどうかです。