一般社団法人 通信研究会
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人口減少のまちづくりは、①拡大都市、②縮小都市、という大きな方向性があります。「拡大都市」は、人口減少時代においても積極的に良いサービスを提供することで、今までどおりの人口の拡大を目指すことです。あるいは、周りが人口を減少させる中で、人口の維持を達成しようとする自治体も拡大都市と捉えることができます。一方、「縮小都市」は、人口減少の事実を受け入れ、人口が減少しても元気な自治体を目指していく考え方です。つまり、人口減少をありのままに受け入れるということです。しかし、人口が減少すれば歳入も低下する可能性があります。その結果として、行政サービスの縮小や廃止、場合によっては自治体職員数の減少も余儀なくされるかもしれません。
地方創生は「拡大都市」を目指しています。しかし、限界が来つつあります。想定以上に人口が減っているのです。人口が減少していく中で、「拡大都市」を目指している結果、自治体間競争が起きています。ただし、競争することで、新しい行政サービスが登場しているため、競争は悪くはありません。しかし、発想の貧弱な自治体は「量」を競っています。例えば、わがまちの子ども医療費は何歳まで無料ですと、若い世代を呼び込むための助成拡充競争を繰り広げています。これでは体力の強い自治体しか残れません。強い自治体はますます強く、弱い自治体はますます弱くなっていくのです。
人口減少時代には「活動人口」という概念が重要になってくると考えます。活動人口とは、「地域に対する誇りや自負心を持ち、積極的に地域づくりに活動する者」と定義しています。「者」には自然人に加え法人も含まれます。たとえ人口が減少しても、活動人口数(総人口に占める活動人口の割合)を高めていけば、地域は活性化していくでしょう。活動人口のためには、シビックプライドが重要なのです。