通信研究会

機関誌 逓信「耀」 特集 地方創生のいま、地域を元気に!

2019年10月号 阿部正浩 中央大学経済学部教授

今の地方創生の支援策は最後のチャンス
郵便局は地元情報を活かす工夫も


 地方創生の施策は観光や移住定住、雇用の創出など幅広いわけです。各自治体が総合戦略や長期ビジョンを策定する作業をやっていますが、独自に知恵を絞って、戦略やビジョンを作っている自治体もあれば、自分のところでは作れない自治体もかなりあるのです。当事者が、知恵を出してどう戦略やビジョンを作るかが大事だと思うのです。とくに、今から地域を支える人たちが、この地域をどのようにしていきたいかを必死に考え、それをビジョンにしていくことが本当は望ましいのではないかと思うのです。そうでなければ若者はそこに住み続けたいとは思えないでしょう。若者がそこに住み続けたいと思えるようなまちを作っていかないと、いくら「我が町、我が村はいい」と言っても人は来ないでしょう。今の若者に、自分たちがどうやって生きたいのかを真剣に考えさせれば、それなりに良いアイデアが出てくると思います。その良いアイデアを大人が汲み取って、それを実現しようとすれば、地域一体となっての取り組みが進むのではないでしょうか。

(まちづくりなどで郵便局が果たす役割について)
郵便局自体はすでに地域社会における役割をかなり果たしています。プラスして何か出来るかと言われると、やはり、その地域に住んでいる人たちの情報は郵便局に集まっているわけですから、それをうまく活用することができないかとは思います。地域住民の声やニーズを拾ってあげて、まちづくりや地域おこしにつながるような工夫が出来るとよいと思います。あるいは、志を持った郵便局長さんや局員さんが地元のまちおこしを積極的に行うことがあってもいいのかも知れません。