一般社団法人 通信研究会
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今日の日本では、一挙に高齢化・過疎化が進展しているので、人口減少のマイナス側面がクローズアップされています。しかし、人口減少や子供の減少は、本来、新たな投資を必要とする新市街地開発や公共施設の拡大を抑制し、これまでの遺産・ストック中心に暮らしていけるようになることを意味します。子供の減少にあわせて、子供の保育・教育・医療等に要する投資を節減することも可能です。さらに、人口や世帯の減少を、敷地・床面積の拡大や住環境整備に費用対効果よく結びつけることも可能になります。まちづくりをうまく進めれば、人口減少をプラスに活かしてポジティブに生きていくことができるのです。 ただし、漫然と人口減少が進んで、空き家や空き地がアドホックに発生すると、これら空き家や空き地が地区全体に外部不経済をもたらしかねません。さらに、強気に人口拡大や人口維持を目論んで、それが達成されないと、より多くの空き地や空き家が発生するばかりか、過剰な公共施設が災いして、より高い公共料金や維持管理費が必要となる場合もあります。人口減少を如何に的確に予測して、費用対効果よく、持続的なまちづくりを進めていくこができるのか。まさにこのことが問われています。
(地域コミュニティにおける郵便局の役割、利活用について)
都会ではライバルの民間法人が多くありますが、地方では農協とコンビニぐらいしかないと思います。しかも農協の再編が進み、コンビニの立地の難しい地区も少なくありません。このようななかで郵便局は、民間でありながら、ネットワークとしての外部効果を発揮してもらいたい公的使命があります。このネットワークを活用すると、かなりの範囲をカバーできるサービス圏となります。とりわけ地方において郵便局は健在で、かなりの信用力を持ち続けています。郵便局のネットワークを使って、超高齢社会にふさわしいコミュニティサービスを提供したり、まちおこしの拠点になることがあってよいのではないでしょうか。