一般社団法人 通信研究会
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令和2年8月のJR江見駅と江見郵便局との一体運営(郵便局移転に伴い「江見駅郵便局」に改称)の開始はとても良かったですね。‟最高のヒット“だと思います。新局舎入り口にはかつて郵便物を運送していた鉄道車両をイメージしたラッピングポストが設置され、駅との一体感をPRし、地域住民や観光客の評判も良いと聞いています。
令和5年11月1日には郵政民営化委員会の山内弘隆委員長をはじめ委員の方々が江見駅郵便局の視察を行うとともに、郵便局の活用や地域貢献による自治体との関わりなどをテーマに市長、副市長、関係部課長らが出席し、意見交換会を実施しました。
また、コンビニエンスストアとのコラボレーションも今後大事な要素になっていくでしょう。駅も郵便局もどこの地域にも必ずありますので、災害を含めて地域の皆さま方が安全・安心に暮らせる一助になっていただいております。
令和2年2月14日に市原市内の郵便局の皆さまと包括連携協定を締結させていただきました。連携事項は、安心・安全の暮らしの実現、地域経済の活性化、未来を担う子どもの育成、災害対策、シティプロモーション及び観光プロモーション、その他、地域の活性化及び市民サービスの向上に関することです。
市内全35局の皆さまには様々な面でご協力をいただいております。郵便配達の方は常日頃、市内をくまなく回られておりますので、配達途上で、道路の陥没や不法投棄などを発見した際にはご連絡をいただくようお願いをしています。
また、消防団員の確保が非常に厳しい状況になっている中で、郵便局の配達車両に消防団員確保に向けたPR用募集ステッカーを貼っていただいたりしています。
郵便局は全国ネットワークを有していますので、非常に大事な存在だと思います。高齢者や子どもたちの見守り活動にも役立っていただき、安心・安全のまちづくりにとっても非常に大事だと痛感します。
先日、郵便局の皆さまから包括連携協定の締結に向けて、ご提案をいただきました。包括連携協定はとてもよいことだと思いますが、具体策がないとどうしても締結しただけになってしまうので、できるだけいろいろ提案をしてくださいとお願いしているところです。
裁判官時代に全国を転勤で回りましたが、地方の裁判官は郵便局を使っている人が多いのです。なぜかと言うと、地方に行くと金融機関が郵便局しかない地域が多いからです。郵便局は全国どこに行ってもありますので、本当に重宝しています。郵便局ネットワークをぜひ大事にしていただきたいですし、郵便・物流、金融だけではなく、安心・安全の取り組みをぜひお願いしたいと思っています。
金融機関店舗の統廃合は高齢者にとって死活問題です。郵便局には何としても地域に残っていただかなくてはならないとの思いを強くしています。ありがたいことに、美咲町には直営郵便局、簡易郵便局あわせて16局あります。郵便局は、道路や鉄道と同じ社会インフラです。町民の皆さんにとっては、あって当たり前のように思われていますが、人口減少が進む中で当たり前ではなくなってきているのです。
住民の皆さんの幸せのために仕事をさせていただいているのは、我々も郵便局の皆さまも一緒ですので、連携業務をさらに充実、血の通う行政を郵便局の皆さまと一緒に進めていきたいと思います。郵便局長の皆さまが地域で私心なく活動をされている姿を子どもの頃から見てきていますし、郵便局長の皆さまとは長年、顔の見える関係です。ぜひこれからも信頼関係を継続していきながら、中山間地域の行政と郵便局との連携モデルを構築したいと思います。
鳴門市と市内13郵便局及び徳島中央郵便局は、令和2年に安心・安全な暮らしの実現に関することをはじめ、6つの連携事項を掲げ、「鳴門市と日本郵便株式会社との包括的連携に関する協定」、「地域における協力に関する協定」を締結いたしました。包括連携協定の一環として、令和4年度、消費生活協力団体に鳴門市内郵便局13局を委嘱させていただきました。
本市においては、令和4年12月15日から県内初の取り組みとして「郵便局を活用したマイナンバーカード申請受付事業」を開始し、市内6局の郵便局においてマイナンバーカードの申請受付を行っていただいております。市役所から距離が離れた地域の郵便局で申請ができるようになったことで、交通手段のない方や、ご高齢の方にも申請がしやすくなり、市民の皆さまの利便性向上につながったものと考えております。
川島町では、平成29年(2017年)3月に「川島町と郵便局との包括連携協定」、「災害発生時における川島町と郵便局の協力に関する協定」の二つの協定を締結させてもらいました。郵便局は、全国津々浦々に約2万4000か所が整備されており、なんといっても強みは、そのネットワークだと思っています。また、郵便事業はもちろんのこと、金融・物流を持ちながらも、公共にかなり近い存在であることです。地域に住む方々も身近な存在として頼りにされているでしょうし、郵便局の皆さまも、地域の皆さまのお役に立ちたいという意識が高いのではないでしょうか。人口減少・少子高齢化が進行していく中で、郵便局も当然のことながら、業務の効率化やコストの削減を進めていかなければならないわけですが、郵便局にしかできない、ぬくもりのある事業を展開してもらい、地域の皆さまに頼りにされる存在になってもらいたいと期待しています。
三沢市に近い北部地区に2024年春、新たな郵便局が設置されることになりました。北部の青葉地区に暮らす住民の方々から、「人口がどんどん増えているのにもかかわらず、近くに金融機関や郵便局がないので、新たな郵便局を開設してほしい」との声が挙がっていました。このため、令和2年においらせ町から日本郵便東北支社に設置要望書を提出し、翌年、地元の青葉町内会からも設置要望書を提出、ようやく実現の運びとなりました。交通手段を持たない高齢者は年金の引き出しなど非常に不便だったと聞いておりましたので、新たな郵便局の開設によって住民の利便性が飛躍的に向上することになり、大変ありがたく思っています。
おいらせ町と日本郵便は、令和元年11月に包括連携協定を締結しました。例えば、春先になりますと道路の陥没がかなり見つかります。町の職員が点検に回っているのですが、なかなか回り切れません。郵便局の配達の方々には、道路陥没を発見した際には情報を提供してほしいとお願いをしています。
令和2年7月31日に「三芳町と日本郵便株式会社との包括連携に関する協定」を締結しました。包括協定の中で、「高齢者・障がい者・子ども等住民に何らかの異変に気付いた場合」、「道路の異常」、「不法投棄発見時」、「災害時」における情報提供等について連携することになっています。今後も、地域に根差した郵便局ネットワークを活用し、住民福祉の向上に向け連携を強化していきたいと考えています。
郵便局は、地域住民にとって非常に身近な存在で地域生活と密着しています。これまで三芳町は協働のまちづくりを推進してきましたが、今後、郵便局のアイディアやノウハウにも期待しており、新たな価値を創造する「共創」としてイノベーションを起こしていけたらと思います。「協働」から「共創」へ、郵便局の皆さまとはこれまでの関係を深化させ、オープンイノベーションのパートナーとしてご協力をお願いします。
いまだにほとんどの行政サービスの手続きが役場への来庁を前提として設計されています。このうち、基本的な行政サービスである住民票や印鑑登録証明書の発行については、コンビニエンスストアにキオスク端末を置いて利便性の向上を図っていますが、郵便局ではこうした端末の設置のみならず、常勤の職員がいる特性を活かして、より多くの行政手続きを担っていただくことが考えられると思います。
阿見町では8つの旧小学校区に公民館やふれあいセンターの設置を進めています。それぞれが地域の核になり、地域の活動の拠点として地域を元気にする使命を持っており、町独自の事業である「ふれあい地区館活動」など地域に根差した活動が行われています。今後ますます公民館等の重要性が増していき、地域になくてはならない存在になっていく際には、郵便局にも社会的に必要不可欠な機能として同じ敷地や建物に入ってもらい、一体的に地域生活を支える拠点になっていく可能性もあるのではないかと考えています。
地方創生という言葉をどう捉えるかという問題があります。政府等において、地方創生を地方における産業振興といった形で捉える側面もあろうかと思います。過疎地域、中山間地域において、人口は減っても活き活きと安心して暮らしていける地域をつくっていくことが地方創生の第一歩だと思います。そうした中で郵便局のネットワークを活かしながら、市民に寄り添ったサービスの提供を今後さらに期待しています。
産業分野でも、人口が減少していく中、物流をどういう形で担っていくのかが課題になっています。人材の確保も難しくなる中で、中山間地域の津々浦々に荷物をどうお届けしていくのか、これからしっかりと議論を進めなくてはなりません。今後、ドローンを活用して、いわゆる地域の物流、ラストワンマイルの物流をどう担うかを研究していきたいと思っています。ぜひとも郵便局の皆さまのお力添えをいただければと思っています。
市役所において支所の整理・統合が課題となっていたことから、その機能を郵便局に担っていただくべく、2021年4月5日から瓦会郵便局、2022年4月15日から高浜郵便局に行政事務の取り扱いをお願いしました。今後、行政機能の集約化やマイナンバーカードの普及で省力化が進む一方、人と人とのつながりが必要なもの、あるいは人でなければ出来ないものについては、郵便局と石岡市がそれぞれ連携しながら役割を果たしていく必要があると思っています。
茨城県は可住地面積が広く、他県と比べて人口密集が少ないのです。このため、小さい集落がたくさんあります。コンパクトシティやコンパクト・プラス・ネットワークの流れの中で、郵便局はその中心拠点に十分なり得ます。郵便局に行けば情報が得られ、用が足りる。地域の拠点としての役割、可能性は今後ますます広がっていくと思いますので、市としても郵便局の力を借りながらしっかりと市民サービスを行っていきたいと考えています。
昨今の人口減少社会において、行政が担う役割は増大しており、我々だけでは解決できない問題を、地域の企業とともに解決していくことが必要となっています。今回、各地域に拠点を持つ郵便局がデジタル技術を活用することで、スムーズな行政事務の遂行を委託業務としてサポートしていただけるという、実績を得ることができました。本市と地域住民と密接な関わりを持つ郵便局が連携を行うことで、地域住民が安心して暮らせるまちづくりの実現につながるものと認識しています。
行政から郵便局へ委託する事務の拡大について、国でも検討されていることから、双方の特性を生かしながら、災害からの住民の安全確保や関係人口、交流人口の創出・拡大につながる情報発信など、様々な場面で連携を図っていきたいと思っています。
「郵便局は重要な社会インフラである」と私は一貫して言い続けています。コンビニエンスストアがない場所も多くありますし、どんな中山間地にもあった農協がどんどん撤退しています。仮に、郵便局がなくなってしまうようなことになれば、年金を受け取る場所がなくなってしまうわけで、地域における「金融の最後の砦が郵便局」なのです。
郵便局の方々に対する「地域の信頼感はものすごく高い」と思います。郵便局の皆さまにお願いしたいのは、郵便局のお客さまと行政の“つなぎ役”としての大切な機能を果たしていただけると大変助かります。特に、高齢化が進み、困りごとを抱える方々も増えていくことと思います。行政に関する困りごとの相談をお受けした時に、役所につないでいただければ、あとは役所が対応していきますので、そうしたご協力をしていただければ大変ありがたいと思います。
「郵便局は重要な社会インフラである」と私は一貫して言い続けています。コンビニエンスストアがない場所も多くありますし、どんな中山間地にもあった農協がどんどん撤退しています。仮に、郵便局がなくなってしまうようなことになれば、年金を受け取る場所がなくなってしまうわけで、地域における「金融の最後の砦が郵便局」なのです。
郵便局の方々に対する「地域の信頼感はものすごく高い」と思います。郵便局の皆さまにお願いしたいのは、郵便局のお客さまと行政の“つなぎ役”としての大切な機能を果たしていただけると大変助かります。特に、高齢化が進み、困りごとを抱える方々も増えていくことと思います。行政に関する困りごとの相談をお受けした時に、役所につないでいただければ、あとは役所が対応していきますので、そうしたご協力をしていただければ大変ありがたいと思います。
関東地方の都県で初めて日本郵便との包括連携協定を締結させていただき、高齢者の見守り、電話での詐欺防止に対する取り組みなど、様々な面でご協力をいただいてきています。東京オリンピック・パラリンピックの機運の醸成においても、県内開催競技の切手モザイクアートの作成をはじめ、いろいろな取り組みを実施していただきました。
きめ細かいネットワークをお持ちの郵政ネットワークは、行政にとって非常に重要だと思っています。今後デジタル化が急速に進んでいきますが、そうした中でどうしても高齢者を中心にデジタル化の流れになかなかついてこられない方もたくさんいらっしゃいます。郵便局の皆さまには行政と少し違った、人間味を感じるような地域の拠点として、住民との関係性の中で、誰一人取り残されないようなデジタル化を支える重要な基盤になっていただけると大変ありがたいと思います。
郵便局と本町は、令和3年1月に包括連携に関する協定を締結し、更なる連携により幅広い分野における町民サービスの向上に取り組んで行くこととしました。同年3月からは、町内の3郵便局において、西ノ島町の行政事務を包括委託しました。町民生活に身近な郵便局で戸籍抄本や住民票の写し等の各種証明書や飼い犬の登録、狂犬病予防注射済票の交付が町内3か所で発行でき、住民からは「近くで証明書がもらえて便利になった」「相続手続きですぐに戸籍が発行してもらえて助かった」といった声が多く聞かれ、金融と行政サービスが一か所で手続きができるようになり利便性の面でも大変喜ばれています。
最近では、マイナンバーの電子証明書の発行及び更新に関する事務等についても郵便局の窓口で手続きできるよう全国に先駆けて取り組んでおります。
郵便局は地域住民の生活インフラのひとつですので、ますます頑張っていただきたいです。最近では、郵便局にプレミアム商品券の販売を3回お願いし、非常に好評でした。今後も市内郵便局8か所と様々な協力関係を結びながら、お互いが向上できるような形で連携を進めていければと思います。郵便局長さんは地域で様々な行事に参加したり、地域貢献をしたり活躍されています。地域に入って活動していくことで、地域とのつながりもより一層深まっていくのだと思います。
清洲市はこれから5年、10年先に大きく変わっていくでしょう。のびしろは、まだまだ十分あると思っています。JR清洲駅前と新清洲駅の区画整理が目に見えて動いています。郵便局の皆さまは市民の皆さまに親しまれ、頼られる存在です。今後も市の発展のため、ご相談、ご要望があれば一緒になって取り組んでいきたいと思います。
少子高齢化、人口減少時代を迎えるなかでどう生き残っていくか。地域特性を上手く活用して勝負し、生き残っていかなければならないと考えています。鋸南町から大都市に通勤、通学をするという生活のスタイルを作りたいのです。そのためには様々なことに大胆にチャレンジしていかなくてはなりません。
2021年9月に鋸南町内の郵便局と包括連携協定を締結しました。包括連携協定に基づき、行政と一緒になって、地域資源の掘り起こし、鋸南町のPRなど様々な取り組みを行っていただきたいと思います。郵便局は日本最大の産業です。今後も地域にしっかりと根付いて安心・安全の拠点、生活インフラとしての役割を果たしてほしいと思います。郵便局が無くなっては地域が困ります。
2020年12月に千葉市内郵便局と包括連携協定を締結させていただきました。郵便局には地域住民に近いところでいつも支えてもらっています。そういった強みを活かし、行政サービスと連携することで、防災、健康増進、高齢者の見守りなど様々な分野でお力添えをいただいております。今後もさらに連携強化に努めたいと思います。
本市には様々な観光スポットや記念行事があるなかで、郵便局の皆さまにはそれらに関連したオリジナルフレーム切手を作成、発行していただくなど、街の盛り上げにご貢献いただいております。千葉市美術館が収蔵する浮世絵を題材にした、千葉市市制施行100周年オリジナルフレーム切手も第1集と第2集を作成していただき、切手を通じて、全国の皆様へ広く千葉市の魅力を伝えていただいており大変感謝しております。
郵便局の窓口ロビーに花火の写真や装飾を施していただき、本市最大のイベントである土浦全国花火競技大会のPRを行っていただきましたこと、大変感謝しております。郵便局は市民の皆さんにとって気軽に立ち寄れる場所ですから、そうした場所で花火の応援をしていただけたことは、今後の花火大会復活に向けて、機運上昇にもつながったと思います。コロナの影響で、2年間、花火競技大会が中止となり、もうこのまま花火は必要とされなくなってしまうのではないか、人々から忘れられてしまうのではないかと大変危惧しておりましたが、店内に飾られていた花火への応援メッセージを見て、背中を押された気持ちになりました。
これまでも郵便局の皆さまには、フレーム切手の販売等で、花火の宣伝をしていただいておりましたが、今回の企画は市内の全郵便局において展開していただきましたので、土浦市民のほか、多くの方々に、改めて「土浦の花火」を宣伝することができたと感じております。
平成31年4月26日に本市は、日本郵便株式会社甲府市内郵便局と包括連携協定を締結いたしました。連携項目には安全・安心な暮らしの実現に関すること、未来を担う子どもの育成に関すること、地域経済の活性化に関すること、市の魅力等の発信及び郷土愛の醸成に関すること、地方創生に関すること、地域の活力増進や市民サービスの向上に関することを掲げています。具体的な取り組みはいろいろありますが、一つはマイナンバーカードの申請受付や住民票等の公的証明書の交付、甲府市の行政情報の発信、市民サービス向上に向けた郵便局への広報誌の設置等をお願いさせていただきました。
郵便局の皆様には、日本遺産御嶽昇仙峡のフレーム切手を発行していただいたり、開府500年記念年賀はがきを作成していただいたりしています。甲府市の節目の年を一緒に祝っていただき、事業展開をしていただいたことに感謝します。
日本郵便とはこれまでも地域の見守り活動のほか、災害時における被災者支援に関する個別協定を締結してきましたが、新庁舎への移転開局を機会として、より柔軟に地域のニーズに沿った取り組みが可能となる包括連携協定を令和2年12月1日に締結いたしました。日本郵便との包括連携協定の締結は、県内市町村では初です。また、この連携協定を契機とした本町の音頭取りにより、令和3年8月3日には安芸郡7町村が一堂に会し、合同で包括連携協定を締結しました。本町は連携先の郵便局を追加する変更覚書書に調印しました。広域での包括連携協定は、四国支社では初の事例と聞いております。今後は定期的なミーティングを重ねながら、地方創生の推進と住民サービスの向上にお互いに知恵を絞っていければと思っています。
郵便局の皆さまには多岐にわたりご貢献をいただいておりますが、その一つはオリジナルフレーム切手の発行です。「連続テレビ小説『エール』」や「花見山」、「美術館リニューアル」を題材としたもの、東京オリンピック・パラリンピックのホストタウンフレーム切手、いろいろな面でメモリアルの役割を担っていただいています。古関裕而さんの実家の前には「エールポスト」を設置していただきました。このポストから手紙を投函すると古関さんの似顔絵の特別消印が押され、とても評判が良いです。「エールポスト」のようにポストを活用したまちづくりはとても大事だと思っています。
また、新型コロナワクチン接種予約受付業務を2022年2月7日から市内郵便局にお願いすることにいたしました。これは全国で2番目とのことです。予約受付会場の一極集中・三密を回避するため、市内郵便局にお願いし、住民の予約支援を行うことで、円滑な新型コロナワクチン接種を推進するものです。
桜井市と郵便局との間では、これまでも災害時の相互協力や高齢者・児童の見守り等、様々な分野で連携を図ってきましたが、郵便局から、より幅広い分野での連携を視野に入れた包括連携協定締結のご提案をいただき、令和2年7月28日に桜井市と日本郵便株式会社との間で、桜井市内郵便局との包括的連携に関する協定を締結しました。この協定は、桜井市と市内郵便局のそれぞれが保有する人的・知的・物的資源を有効に活用し、地域の活性化と市民生活の向上等を図ることを目的とするもので、新たに、マイナンバーカードの普及と利活用の促進に向けた取り組みについても連携して行っていくこととしました。
また、令和2年11月の「児童虐待防止推進月間」では、包括連携協定における福祉関連の第1弾として、市内郵便局で、社員の皆さまのオレンジリボンの着用、児童虐待防止啓発ポスターの掲示、啓発物品の配布など、啓発活動にもご協力をいただきました。
人気アニメ「頭文字(イニシャル)D」の聖地として、国内のみならず、アジア各国をはじめ世界中に多くのファンがいますので、観光資源として集客アップに取り組んでいます。郵便局の皆様には「頭文字(イニシャル)D」のフレーム切手を作成していただきました。最初は渋川市限定で販売したところ大人気となり、ファンの中にはフレーム切手を購入するためだけに来訪される方々がいました。現在第4弾まで発行していただき、まちおこしのツールとして活用しています。アニメを中心としたアニメツーリズムは、観光振興に大きな成果を上げています。
令和3年1月に市内郵便局と包括連携協定を締結しています。また、市内郵便局すべての二輪車、四輪車には市が作成した「共生社会実現のまち 渋川市」のシンボルマークのステッカーを掲示してもらっています。郵便局は地域に最も密着した機関として頼りがいがあります。特に合併によって行政区域が大きくなり、伊香保、小野上、子持、赤城、北橘の各地域には行政センターを置いていますが、どうしても手の行き届かないところが出てきます。特に、高齢者は移動手段に制約がありますので、地域の最も身近にある郵便局を頼ってこられる方がたくさんいらっしゃいます。これからも郵便局と行政と連携を密にして地域を守っていきたいと思います。
包括連携協定のもと、郵便配達車両に河内長野市のゆるキャラ「モックル」のステッカーを貼ってくださったり、モックルのぬいぐるみを郵便局のカウンターに置いてくださったりして、モックルの認知を高めることにご貢献いただき、大変感謝しています。
また、「おおさか河内材」を使ったストローやはがき、マスクケースを作ってくださり、南河内地区の65の郵便局で販売いただいています。「おおさか河内材」の利用促進、さらにはSDGsに沿った持続的なエネルギー資源を活用する取り組みの一つとして、感謝とともに期待を寄せているところです。地方創生映画『鬼ガール‼』は、市民や民間企業が委員会を立ち上げて製作に取り組み、本市も後援させていただきましたが、郵便局の皆様にはそのPRにご協力いただき、大変ありがたく思います。
郵便局の皆様と様々な連携をさせていただいているなかで、とりわけ好評だったのは、令和2年9月に発行した「プレミアム付商品券」のご対応です。本市の場合、購入引換券をもとに3千円で1万円のプレミアム付商品券を、市内12ある郵便局窓口(特別販売会を除く)で購入できる仕組みでしたが、購入引換券の配送からプレミアム付商品券の販売に至るまで、すべての業務において工夫を凝らしてくださり、市民が満足してくださったのは郵便局の皆様のおかげです。
約1万人の町に9つの郵便局があります。行政は地域に目配りしていきたいけれど、なかなか目が行き届かない部分があります。郵便局の皆様は日々の配達を通じ地域をくまなく回っていただいております。配達途上で高齢者に声をかけていただく。あるいは、郵便受箱に郵便物が溜まっているなど異変に気づいた時に通報していただく。郵便局の業務の中でいろいろご支援をいただいています。郵便局は全国ネットワークの大きな組織ですが、その大きな組織が一軒一軒、一人ひとりまで目配りをし、地域の皆さんの安全・安心のためにご尽力くださっていることに大変感謝しています。
また、郵便局の皆様には『新潟県阿賀町 旅紀行』という素晴らしいフレーム切手や絵はがきを作成していただきました。阿賀町の郵便局風景印スタンプラリーにも取り組んでいただき、私も台紙を持って全9局を回らせてもらいました。郵便局の皆様の取り組みは阿賀町の発展の大きな力になっています。
役場近くの津川郵便局では地元の人が生産した野菜を置いてもらったり、三川地区の郵便局では地元の皆さんが制作した版画の作品を展示したり、まさに地域密着で様々な取り組みを行っていただいております。こうした一つ一つの取り組みが積み重なり、大きな力になっていくのだと思います。
郵便局と地域住民とは他の機関とは全く違った信頼関係で結ばれています。郵便局窓口での手続きだけではなく、何か困ったことがあれば郵便局に行って相談に乗ってもらったりしてきました。それこそ郵便局がなければ生活が出来ないような地域で、昔は新聞を郵便で配達していたような山間の地域もありました。
今から30年ほど前になりますが、高齢者の見守りについて郵便局に協力をお願いするかどうか役場内で検討したことがあります。当時は民生委員もずいぶんいましたので、まだ大丈夫だろうと判断し、何かあれば郵便局にお願いしようということになりました。郵便局との信頼関係は一気に作られるものではなく、長年にわたって築かれてきたもので、まさに町民の心の支えだと思っています。
寒河江ダム上流部の大井沢地区に役場の支所があります。支所の建物は2階建てで、2階部分が事務室になっているのですが、高齢の方にとっては2階に上がっていくのが大変、また高齢化で行政需要も少なくなってきています。そういうことを含めて、地元の大井沢郵便局に行政事務を取り扱っていただけないかと準備を進めているところです。郵便局にはATMもありますので、金融関係も行政関係も郵便局1か所で取り扱いができれば、住民の利便性が増すものと期待しています。
市役所に訪れる人の多くは、市役所に相談することがある、手続きや申請をする必要があるなど、必要に迫られて訪れる方が多く、一般的に「用事がなければ行かない」という場所と思われているのではないかと思います。そうした中で、地域に幅広いネットワークを持つ郵便局は、多くの市民が身近に感じ、気軽に利用することのできる大変貴重な存在と言えます。特に、離島を含む中山間地域では、郵便局の存在がさらに重要なものとなり、日々の生活になくてはならない大きな存在になっています。日頃からの市民の皆様との信頼関係があるからこそ、異変を察知できたり、困りごとなどを細やかに把握できたりするのだと思っています。本市の課題解決に連携して取り組んでいただく心強いパートナーとして、これからも力強い協力関係を築いてまいりたいと考えています。
山間部や離島に住んでおられる方は、どこのまちでもそうだと思いますが、市役所の支所や出張所が撤退するよりも郵便局が撤退されることを心配する市民が多いのです。郵便は、山間部や離島部を含めて隅々まで配達されています。本来、国がやるべき業務がどこかの時点でこうなってしまったわけですが、ユニバーサルサービスをいかに維持していくかという視点で考えた時に、国全体、行政も含めて、郵便局が地域に残って円滑に運営できる仕組みをお互いに話し合い、協力しながら、つくっていかなければならないと思います。
郵便局に最も期待していることは、一人暮らし高齢者世帯の見守りです。例えば、玄関先のポストに郵便物が溜まっているなどの情報のほか、郵便配達の途上で道路の損傷等を発見した場合の情報提供などをいただくことで迅速な対応と安全確保が図られます。配達先で挨拶を交わせるような、地域住民に最も身近な存在であってほしいと思っています。
また、現在注力している「ふるさと応援寄附金(ふるさと納税)」でも連携を図って行きたいと考えています。朝採りトウモロコシは人気が高く、午前2時~3時頃に収穫したものがその日の午前10時頃には首都圏のスーパーに並びます。期間や地域限定になると思いますが、郵便局のチルドゆうパックなどで収穫したその日のうちにご自宅にお届けできればと考えています。2020年度の寄付額は前年度比約10倍に増えており、今年度も大きな伸びに期待しています。また、企業版ふるさと納税についても強化を図ってまいりたいと考えています。
郵便局も行政も国民や市民の生活を支え、幸福を作り上げていく組織であり、共通の目的があります。それぞれの得意分野を活かして協力し合うためにも相互のコミュニケーションが大切です。地元郵便局の皆様と話し合う機会を設けて、新たな取り組みも展開できればと思っています。
令和2年、井原市と井原市内郵便局と包括連携協定を締結しました。なぜ郵便局が良いのかと言うと、人がそこに居るからです。カウンター越しにお客様と接しておられますが、窓口だけではなく地域の方々と密接に繋がり、信頼関係があります。とても素晴らしいことです。そうした信用・信頼関係があるから、地域の方たちから様々な相談を持ちかけられるのだと思います。地域の方たちとの繋がりは、郵便局ネットワークの強さです。包括連携協定のもとで、行政と郵便局の皆様が機能的に目に見えるような形で連携し、地域の人たちから「これは良い取り組みだ」と実感してもらえるようにしていければよいと思っています。
令和3年6月15日からはオリジナルフレーム切手「-日本資本主義の父-渋沢栄一と井原」を販売していただき、大変ありがたく思っています。切手の発行をきっかけに渋沢栄一のゆかりの地である井原市の魅力を全国に発信していきたいと思います。
また、郵便局長の皆様は防災士の資格を取得されている方が多いとお聞きしておりますので、災害時における協力関係もより一層深めていければよいと思っています。
令和2年3月に市内郵便局と包括連携協定を結ばせていただきましたが、私は、協定を結ぶこと自体に大した意味はないと思っています。協定を結んで何をするのかが大事なのです。生駒市が協定を結ぶときには、具体的に何をするのかを詰めていきます。走りながら出てくる考えもあるので、追加される項目もありますが、協定を結ぶときに、お互いの強みや課題をきちんと考えて連携事項に盛り込んでいくのです。
生駒市内郵便局の皆様と包括連携協定を結ぶにあたっても、生駒市民が困っている課題や生駒市独自の取り組みを郵便局の皆様にお話しさせていただくなど、時間をかけて協議を行いました。連携事項には、「空き家」の発生予防や流通促進(空き家流通促進プラットホーム)、いこま市民パワー株式会社からの電力調達など地域エネルギーの推進、マイナンバーカードの普及と利活用の促進など、生駒市ならではの具体的な取り組みを入れることができ、本当に中身のある包括連携協定となりました。協定締結後、さっそく具体的な成果も出てきています。
郵便局の皆様は地域をくまなく回っておられます。その途上で何か異変がないかと意識を持って見てくださっていることは、まちにとっては宝物です。地域の安全・安心への取り組みを従来から行っていただいており、そういう信頼の土台が包括連携協定に結びついたのだと思います。
今後、AI(人工知能)やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)などテクノロジーの進化によって、わざわざ市役所に出向かなくても、ある程度仕事ができるようになる。近場の公民館等でパソコンを通じて、ある程度行政サービスが受けられるようになりますので、郵便局にも行政機能を担っていただくことができればと期待しています。高齢者の中にはデジタル化への対応が困難な方もいますので、最寄りの郵便局や公民館で行政手続きが出来れば利便性が一気に高まります。
郵便局については、地域における連携と言いますか、特に郊外等の地域の見守りについては行政も気をつけていますが、定期的に見ているわけではありませんので、以前から郵便局の皆様のお力は非常に有用性が高いと思っていました。郵便局が持っている全国津々浦々のネットワークに敵うものは他にありません。
さらに大きな観点から言えば、金融二社に対する株式売却などの課題もありますが、郵政事業、郵便局は国民生活に欠かせない存在ですので、ぜひこれからも国民や地域社会のためにご活躍をいただければと思っています。
郵便局と包括連携協定を結んだことは大きな意味があります。郵便局のネットワークは我々が様々な行政サービスを提供するうえでも大変役立っています。最近は一人暮らしのお年寄りが増えてきています。そういった方々の安否を確認することは本来行政の大きな役割ですが、行政が1軒1軒回ることは実際問題として難しい面があります。郵便局の皆様方は毎日配達をしておられますから、ポストに新聞が溜まっていたり、何か異変を感じた時には市役所に通報をいただき、職員が駆けつけて安否を確認する。これは連携の一つの大きな成果だと思っています。
特に、我々が一番お礼を申し上げなければいけないのは、北陸新幹線の金沢―仙台間の相互乗り入れ(団体列車)が実現したことです。北陸新幹線の金沢開業効果を盛り上げるために、郵便局からも様々なご提案をいただきました。東京から多くのお客様が来られることは開業前からある程度織り込み済みだったのですが、東北地方から開業前の二倍近くもお越しになるということは想定していなかったのです。
当初は仙台からの金沢乗り入れだけを考えていたのですが、金沢からも仙台に行っていただき、双方向でご利用いただくことになりました。JRもこの形で団体列車を走らせる価値はあるとして、その後数回、直行便を出してくれました。この取り組みは郵便局のネットワークを最高レベルで最大限に活用された例と言えるでしょう。
郵便局は地元密着であることが他の金融機関と大きく違うところだと思うのです。極端に言えばお客様の家族関係も知っています。おばあちゃんが慌てて郵便局へ来て、おどおどした様子でお金の振り込みをしようとしていれば「これ、おかしいんじゃない」と気軽に声をかけて、振り込め詐欺を未然に防いでくれる。また、郵便配達途上での高齢者見守り、あるいは防犯関係を含めて様々な形で行政をサポートしていただいております。地元に詳しい郵便局の皆様からきめ細かく情報をご提供いただけることは非常にありがたいことです。以前から市の防災訓練にも参加してもらっています。これからも郵便局の一番の良さである地元密着を大いに発揮してほしいと思います。
また、我孫子市市制施行50周年オリジナルフレーム切手を作成、市政功労者や昨年12月23日の記念式典出席者へ記念品とさせていただきました
市内郵便局の皆様には、認知症啓発イベントであるRUN伴(ランとも)でもご協力をいただいております。RUN伴は、認知症の方や家族、支援者、地域の方が少しずつリレーしながら、タスキをつないでいくイベントです。今後もイベントや啓発活動など様々な形でお手伝いをいただければありがたいと思います。
市内には25の郵便局があり、郵便や金融のサービスを通じて、なくてはならない身近な存在として、地域の安全な暮らしを支えています。活力のある社会を維持していく必要がある中、地域で愛され、地域の一番近くに寄り添っているサービス、事業を展開しているのが郵便局です。
熊谷市の高齢化率は29%を超え、4人に1人以上が高齢者という超高齢化社会を迎えます。全国の認知症高齢者は約462万人、軽度認知障害の高齢者も約400万人と推計されており、認知症に対する対策が急務になっています。高齢者が暮らしやすい環境をつくる施策として高齢者を地域で支える仕組みづくりを推進しており、認知症サポーターも積極的に養成し、見守り体制を強化しています。郵便局の方々は市内のお宅をくまなく回っており、きめ細かな見守り活動を実施しています。また、郵便局としても多数の認知症サポーターを養成されていますので、地域の見守り活動にプラスして福祉の分野でもぜひご協力をお願いしたいと思っています。
郵政事業が150年もの長きにわたり歴史を刻んでこられたのは、郵便局が地域にしっかり根付き、地域住民との信頼関係を構築してきたからに他ならないと思います。このネットワークをお互いに活かしながらまちづくりを進めていくことは極めて大切なことだと感じています。
郵便局は全国2万4000のネットワークを持っています。しかも力強いネットワークです。郵便局の方は日々地域をくまなく回っておられ、誰よりも地域を認識していただいていると思います。郵便局の持つ強みを共有できれば、自治体運営にも大きな力になります。ぜひこれからもご協力をいただければと思っています。ただし、業務に支障を来すようなことまで無理をすると長続きがしません。道路陥没を見つけたという具体的なケースではなくても、配達途上でちょっと気が付いたようなことを情報としてお寄せいただき、お互いに共通認識を持って力を合わせていけば、ものすごいパワーになります。包括連携協定も生きた形で活用すれば相当な効力を発揮すると期待しています。
郵政事業、郵便局は非常に大きな力を持っています。ただ、持っているからといって、今までの流れに沿って前例踏襲をするのではなく、新しい分野でネットワークの力をいかに活かすことができるか、郵政と行政が上手にマッチングして、お互いに力を出し合えばかなり面白い展開ができると思っています。
郵便局と本市は、かねてより、災害時における協力や、防犯対策、地域福祉などに関する個別協定や覚書を締結し、市の施策の様々な範囲において協力関係を築いておりましたが、平成29年3月24日に包括連携に関する協定を締結し、更なる連携・協力により幅広い分野における市民サービスの向上に取り組んで行くこととしております。
近年、大規模自然災害の発生が頻発、激甚化していることから、災害時における被災市民の避難先や被災状況の情報提供、避難所への郵便差出箱の設置など様々な協力体制を整えており、令和2年の台風におきましても、道路損傷や倒木など多くの情報提供をいただき、早急な災害復旧にご協力をいただいております。また、成田祇園祭PRのためフレーム切手を作成、販売していただくなど、市の観光PRにもご協力をいただいております。郵便局との連携事業は多岐にわたっており、福祉関係においても、平成30年度から、在宅の独居高齢者の新たな見守り支援として、「みまもり電話サービス」や、郵便局のみまもりサービスをふるさと納税の返礼品とした「みまもり訪問サービス」を開始し、寄付額に応じて6カ月から1年の間、本市で暮らす高齢者の自宅に郵便局社員などが月1回訪問し、生活状況を確認して、その結果を市外に住む家族にお知らせするサービスを行っています。
今後も、包括連携に関する協定を通じまして、「安全で安心な暮らしの実現」「地域福祉活動」「産業経済の活性化」をはじめ、様々な分野におきまして、郵便局の皆様にご協力をいただきながら、お互いに有する資源を有効に活用しつつ、より一層の市民サービスの向上に寄与できればと考えております。
まちづくりをどういう形で行っていくかという時に、自治区を含めて地域の現場が主体的に動いていく、現場から地域づくりを主体的にやっていただく環境をどう作っていくかが大切です。前市長の時代から「小規模多機能自治」ということで、自治会の広域化だったり、女性や若者ももっと加わっていただき、いろんなことができる自治組織をつくっていこうという取り組みをスタートしています。とても素晴らしいことで、そういう動きを引き続き大切にしたいと思っています。
そのうえで大切なのは、郵便局の皆様のネットワークを活用して、皆様と一緒になって主体的に地域づくりをしていくことです。主体性があって初めて多彩さを活かせると思うのです。多彩さはどこからか降ってくるわけではなく、主体的にそれぞれの皆さんが個性を活かして、いきいきと活動する中で、思いもしなかったような多彩さの組み合わせができるのだと思います。
郵便局の皆様とは様々な連携協定を結ばせていただいております。住民票や謄抄本など各種証明書の交付、市民生活に係る情報提供、あるいは災害時の相互協力など、郵便局の皆様の公的、かつ広域的なネットワークと連携をさせていただくことは、少子高齢化や過疎化が進む中、ますます重要になってくると思っています。
平成30年3月28日に相模原市と相模原市内郵便局との包括連携協定を締結し、郵便局の皆さまには安全・安心な暮らしの実現や市の魅力の情報発信、災害時における協力など様々な形でお力添えをいただいております。特に中山間地域である津久井地域では、例えば金融機関の支店なども決して多くはなく、郵便局は生活の利便性を高めるために必要不可欠であり、まさに地域の拠りどころとなっています。
本市の区制施行10周年を記念して緑区、中央区、南区の写真やイラストをデザインしたオリジナルフレーム切手を作成、販売していただいているほか、市が作成するポスターの掲示等にご協力いただいており、市の魅力の創出や、情報発信に関して大きな効果を得られているものと考えています。配達ネットワークに関することとしては、郵便物集配車両による「地域の見守り活動」、「走るこども110番の家」事業を実施いただいているほか、市のアプリである「パッ撮るん。」を活用して、配達業務の中で収集した道路の損傷及び危険個所の情報を市に提供していただくなど、安全・安心なまちづくりに貢献いただいております。
本市の区制施行10周年を記念して緑区、中央区、南区の写真やイラストをデザインしたオリジナルフレーム切手を作成、販売していただいているほか、市が作成するポスターの掲示等にご協力いただいており、市の魅力の創出や、情報発信に関して大きな効果を得られているものと考えています。配達ネットワークに関することとしては、郵便物集配車両による「地域の見守り活動」、「走るこども110番の家」事業を実施いただいているほか、市のアプリである「パッ撮るん。」を活用して、配達業務の中で収集した道路の損傷及び危険個所の情報を市に提供していただくなど、安全・安心なまちづくりに貢献いただいております。
今回の新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴う政府の布マスク配達、さらに特別定額給付金の申請書類の配達も、日本の隅々まで行き届く郵便局のユニバーサルサービスが大きな力となりました。
郵便局の皆さまにお願いしたいのは、地域の情報、住民の皆さまの生の声を教えていただきたいのです。こんな厳しい声があった、こんな要望が出ている、というのを聞かせてほしいので、皆さまとはフランクに意見交換が出来ればと思っています。
令和元年10月15日、本市と海南市内郵便局(14か所)、野上郵便局そして貴志川郵便局は、地域活性化や市民生活向上を目的に包括連携協定を締結しました。連携項目は①安全・安心な暮らしの実現②地域経済活性化③未来を担う子供の育成④女性の活躍推進⑤その他、地方創生――に関することです。具体的な事業内容として、例えば、郵便局員が発見した道路損傷、不法投棄、高齢者や子どもの異変についての市への情報提供を行っていただいております。また、新型コロナウイルス感染症により落ち込んでいる地域経済の活性化策としてプレミアム商品券(プレミアム率50%)を発行していますが、海南市内郵便局の全てに商品券の発売所になっていただいております。今後は災害発生に備えた取組、犯罪防止に関する取組、各種イベント等への参加など連携事業を拡大していく予定です。
地方創生における郵便局の役割と期待についてですが、「人口減少」「少子高齢化」が進む中、郵政三事業(郵便・貯金・保険)のユニバーサルサービスを提供し続ける郵便局は、まさに地域における「安全・安心・交流の拠点」といえます。地域に深く根を下ろし、住民からも信頼を集める郵便局のネットワークは、地域を活性化させるための地方創生においてもあらゆる可能性を秘めています。なぜなら、「公共性」「公益性」「ユニバーサルサービスの提供」を保ちながら、「現有ネットワークの維持・向上」に努めている郵便局は地域の核であり、地域経済を支える大切な役割を担っているからです。
純粋民間企業とは違う郵便局の特別な信用、信頼感は少なくとも三条市内を眺めてみるとかなり濃厚に残っていると思います。民営化されて、どうしても「会社」目線でいろいろなサービスの取捨選択をしてきていると思うのですが、他方で、お客さま、地域住民の皆さまは郵便局に対して純粋民間企業としてのサービスだけを提供してくれればよいとはおそらく思っていません。そういうところの立ち位置がものすごく大事ではないのかなと思うのです。例えば、長野県泰阜村(温田郵便局)、石川県加賀市(橋立郵便局)で自治体の支所業務を郵便局で一部請け負う取り組みを行っていますが、すごく良い取り組みだと思います。正直申し上げて、我々市町村側からすると、出先機関を代替していただくことによって生ずるコストが我々のそろばん勘定に合わないとなかなか踏み込めません。これから少し研究を重ねていく必要があると思うのですが、郵政グループが進もうとしている方向性そのものは、時代の要請に適っていると思います。
平成の大合併が終わってから14、5年が経とうとしています。三条市もそうなのですが、旧町村の出張所やサービスセンターの機能は、合併をした当時に比べ人員も先細りになっていくのは否めない事実です。だからといって、町中に住んでいる人と周辺に住んでいる人のあいだで行政サービスが不均衡であってはならないわけです。やはり、誰かに担ってもらわなくてはなりません。そう考えた時に、ユニバーサルサービスを展開している郵政事業の拠点である郵便局の存在は、ものすごく大きく頼りになると思っています。
子どもから高齢者まで「誰もが住み続けたくなるまち」をコンセプトに市内郵便局と包括連携協定を結ばせていただきました。具体的な連携事業としては、「子ども安全協力の家」としての協力、一人暮らし高齢者の見守り、郵便の配達途上で通行に危険があると思われるものを発見した時の情報提供、また市内で災害が発生した際には各郵便局を避難場所、物資の集積場所として提供していただく防災協定も結んでいます。地元の消防団員が少なくなってきているので、団員募集のパンフレットを郵便局の窓口に置かせていただきました。郵便局の方々が平素から安全・安心に心がけて連携事業にご協力いただいていることは非常にありがたいことです。
最近では、昨年度、消費税増税対策として実施したプレミアム付商品券事業の販売に関して、市内全郵便局のご協力をいただき、非常に助かりました。郵便局は市内の各地域にあり、購入者の利便性を向上させることができました。また、新たな取り組みとして、桐生市ではふるさと納税の返礼品メニューに郵便局による見守りサービスを追加いたしました。郵便局の皆さんは地域に根差しており、地域の方々の事情をよく知っておられます。郵便局と市のそれぞれが持っている強みを活かせられるように今後も連携を図っていければよいと思っています。
郵便局とは非常に良いお付き合いが出来ています。これもやはり人だと思います。お互いに信頼関係のなかで前向きな気持ちがないと連携施策も進んでいきません。町の職員も勉強家ですから、郵便局や民間の方々にいろいろと提案をさせていただき、逆にいろいろな意見や要望を受けながら一つ一つ事業を進めてきています。ただ、そうした事業が全て成功しているわけではありません。成功するのは10のうち、2つか3つくらいでしょう。
民間とコラボレーションする時には、こちらの判断を素早くするということです。「これはどうですか」と聞かれたら、すぐに答えを出してあげるように心掛けています。もちろん条件も出しますが、こちらの態度を早めに出すと民間の方々は喜んでくれますし、話が早くまとまります。
特に、郵便局とは非常に良い関係を築いておりますので、何をやるにしてもいきなり本題に入れます。地元の局長からは「これから新しい時代の郵便局を模索していかなくてはならない。郵便、貯金、保険だけではなく、新しい事業も必要。睦沢町らしさを出しながら、地域ならではの事業をやっていきたい」との話をいただいておりますので、今後とも連携を密にしながら事業を進めていければよいと思っています。
足利市の花をモチーフにしたフレーム切手の発行、市制100周年事業に絡んだご提案、ご協力、そして最近では足利市のプレミアム付き商品券の販売を各郵便局に担っていただくなど、地域に密着した郵便局と足利市とが効果的に連携できており、大変ありがたく思っています。
直近で言うと、新型コロナ対策の一環である10万円の特別定額給付金の申請は、ほとんどが郵送による申請です。(令和2年)5月22日(金)に郵便局にお願いし、週末をはさんでほぼ全世帯に申請書を配ることが出来ました。市民の皆さんから「申請書が郵便で届きましたよ」という声をたくさんいただき、郵便局が持っている機能の大きさを改めて感じました。また、市民が申請書の記入の仕方など、郵便局の窓口に行って確認したという話も聞いています。オンラインやテレワークがスポットライトを浴びていますが、だからこそ、逆にフェイス・トウ・フェイスの大切さがクローズアップされる時代になってくるのだと思います。市内の27の郵便局が持っている地域の皆さんとのつながりは、より一層大事になってきます。ポストコロナを考えた時に、明らかに人々の価値観が変化していくなかで、大事にされていくのは、人と人とのつながり、絆ではないでしょうか。したがって、郵便局が持っている機能はますますクローズアップされるでしょうし、その重要性が増してくることと思います。
郵政民営化の時に様々な議論がありました。その時に、多くの首長が郵政に期待したのは、「民のスピードを受け入れながら、セーフティネットを担保していただく」ということだったと思うのです。わかりやすく言えば、はがきの値段は現在六十三円、民営化時には五十円でしたが、あの値段で日本国内、離島から山間地まで均一のサービスで届けられる。これは最たる公共のセーフティネットです。情報伝達の手法として“ふみ”に頼ってきた、日本の歴史を良き意味で残してくれています。そうは言っても、五十円や六十三円でサービスが成り立つわけではありません。いくら都市部で稼ぐにしてもそれは無理なことです。その他の事業である程度インセンティブが与えられているからだと理解していましたし、今もそうではないでしょうか。
自治体がいま最も困っているセーフティネットは、一人暮らしの高齢者の見守りです。地域を日々くまなく回っていただいているのは郵便配達の人であり、その方々からいただく情報はタイムリーなわけです。実際に、高齢者が玄関先で倒れていたのを郵便配達の人が発見したという例はたくさんあると思います。日々の業務で大変だと思いますが、高齢者の見守りは今の時代に最低限必要な行政とのパートナーシップであると思います。これからもセーフティネットとして、全国均一のサービスを担保していただきたいと思っています。
日光市の職員数は合併直後の13年前は約1300人でしたが、現在は1000人を割っています。職員数は減っていますが、業務については市民のニーズが多様化、複雑化しており、13年前よりも増えています。市民サービスはもちろんですが、支所や出張所の窓口は現状維持しながら、サービスの質は向上させなければいけないという、ある意味、反比例のような状態になっています。そういう意味で窓口業務の外部委託をはじめとした事務の効率化を進める必要性は大きい。これは合併した、しないにかかわらず、どこの市町村でも同じような状況だと思います。
郵便局に窓口業務を担っていただけるメリットは、まずは郵便局の信用が特に高いということです。市民の皆さんはこれまでの歴史を踏まえて、安心して訪れていただけることをありがたく思っています。これは市役所の窓口と同様に地域における非常に身近な機関だからです。それから、窓口の接客業務は市の職員と同様に馴れていらっしゃる。郵便局はサービス業だと思います。日頃からその業務に対応しているため、即、サービスが提供できるところなど、非常に頼りにしているところです。併せて、市としては、人件費等の経費の削減をしながら、事務の効率化を進められることで、非常にメリットが大きいと思っています。
五條市内においても少子高齢化が進んでおり、特に山間部では高齢者の一人世帯が多く、実際に孤独死で発見されるケースもあります。郵便局の皆様には配達で地域をくまなく回っていただいております。その配達途上で、高齢者の見守りや道路損傷箇所の確認等、行政が手の行き届かない部分をカバーしていただける、こんなにありがたいことはありません。郵便局は全国ネットワークを有しており、しかも地域の情報を持っています。「郵便局の人が配達に来てくれるのが楽しみ」と話す高齢者もたくさんいます。
郵便局は地域の安心・安全の拠点であるとともに、情報発信の拠点でもあります。郵便局と行政と様々な形で連携する中で、情報ネットワークをより強固にできればと思っています。少子高齢化、人口減少が進む中、郵便局との連携は絶対に必要です。郵便局は民営化したけれど、国がもっとバックアップをして郵便局ネットワークやユニバーサルサービスを守っていかなくてはいけないと思います。自治体からもサポートをしていければよいのですが、人口減少に伴い、地方財政も苦しくなってきています。郵便局との連携を密にする中で、郵便局ネットワークの価値を高めることにつながることができればと思っています。
郵便局とはこれまでに様々な連携施策を進めてきました。平成28年1月に全国で初めて「ふるさとぷらす」を活用したふるさと納税の受付を開始。平成30年1月には「加賀市と加賀市内郵便局との包括連携協定書」を県内市町で初めて締結しました。この協定に沿って、本市と加賀市内郵便局は、加賀市オリジナル年賀はがきを作成するなど、相互連携を強化し地域活性化を推進しています。さらに、30年10月には加賀松が丘郵便局がマイナンバーカードを使ったマルチコピー機での住民票交付を実施。そして、令和元年10月に橋立郵便局に出張所業務を包括的に委託しました。郵便局への出張所業務の包括的委託は、全国の市町で初めてのケースですが、今後人口減少に立ち向かう自治体の一つのモデルになっていければよいと思っています。
人口減少に向かうなかで、お互いに生き残りをかけていかなくてはなりません。そのために、お互いがプラスになる方向で協力関係を結んでいくしかないと思っています。市の業務もより一層デジタル化を進めていかなくてはならないと思いますし、当然郵便局もそういう方向にあると思います。無駄な人員を抱えるようなことはできなくなってきますから、より密な、行政と郵便局の関係が求められてくるのではないかと思います。
――2018年6月から、日本郵便近畿支社とウエスト神姫(兵庫県相生市)と共同で、路線バスによる郵便物輸送、いわゆる「客貨混載」が宍粟市内の播磨山崎郵便局-千種郵便局間で開始されました。
高齢化が進む中、路線バスの利用者が年々減少傾向にありました。バス路線を何とか守りたいとの思いから、新たな公共交通システムをつくり、今年で5年が経ちます。幹線道路のバス路線を維持しつつ、交通空白地域を解消するために新たな路線を設けながら公共交通を必要とする方が利用できる体系としました。どの地域にも1日1回はバスを走らせ、病院や買い物に行けるようにする。元々4~5路線だった路線数を、24路線に増やしました。公共交通路線として営業してもらおうと神姫バスの関連会社、ウエスト神姫にお願いをしているのですが、必ずしも常時満員で運行するわけではありませんので、空いた時間帯に何かよい方法はないかということから「客貨混載」の考えが出てきました。バス会社は運賃以外の収入が得られますし、市としてもバスを有効活用することで税金の負担を抑えることができます。郵便局にはいろんな意味で期待をしています。津々浦々、隅々まで郵便や荷物を届けていただく。場合によっては高齢者の方々に声をかけていただき、見守っていただけます。地域に根差した活動をされている郵便局の皆さんとの連携を深めることによって、地域の存続につながっていくと思っています。
「津波防災まちづくり」では、おそらく全国で最も進んでいるのが吉田町ではないかと思っています。「津波防災まちづくり」事業の一つが「津波避難タワー」の建設で、平成25年度に15基の設置を完了しました。このうち、5基は全国初の道路をまたぐ避難タワーで、横断歩道橋と津波避難施設を兼ね、常時活用されています。ハザードマップによる津波浸水想定区域内の約1万7千人全員が、5分以内に最寄りの津波避難施設に避難できるよう、区域を20街区に分け、津波避難施設のない街区に15基の避難タワーを建設しました。津波避難タワーをつくるために土地を購入していくと莫大な費用がかかりますし、時間もかかります。何かよい方法はないかと考えていた時に、道路上に避難タワーをつくればよいのではないかという発想が浮かんだのです。
少子高齢化、人口減少が進むまちづくりのなか、郵便局には地域の拠点として、もっと多彩な業務を展開してほしいと思っています。郵便局業務だけでは地域での存在感が薄れてしまわないだろうかと思うのです。今まで以上に地域住民の生活に根を張るような活動、身近な生活に根ざすようなサービスをしていただきたいと思います。郵便局の窓口でいろいろな相談業務をやるのも良いのではないでしょうか。郵便局に人が集まって来るような、賑わいのある郵便局になるよう期待しています。
――泰阜村の支所業務を温田郵便局で包括受託をし、2019年7月29日から業務を開始しました。
泰阜村の人口は昭和10年の約5600人をピークに右肩下がりとなり、令和元年10月1日現在、1632人となっています。村には19の集落がありますが、この集落を一つも欠くことがあってはなりません。逆に言うと、集落を集約して行政効率を上げていくというのでは泰阜村の在宅福祉の精神、「生まれ育った場所で最期を迎えたい」という村民の想いに反することになります。それをきちっと行政で守ると公約に掲げていますので、19の集落は守り抜きます。だからと言って、昔のままでよいとばかりは言えない部分もあります。行政経費が縮小するなか、行政だけでは生きていけなくなる。郵便局もそうかもしれませんが、お互いに手を携えながら、共存共栄をしていかないと小さな村は生き残っていけません。今回廃止した南支所は、地域の核となる、村民の拠りどころであったわけですが、郵便局に支所業務を担っていただくことで、地域としても「良かったじゃないか」と言えるような関係を築いていくことが大事だと思っています。
泰阜村としては今まであった行政機関がなくなる寂しさというか、役場支所を廃止すると「行政は何をやっているのか」「ずいぶん冷たいじゃないか」ということにつながるのですが、この部分をどうやって村民に納得していただけるか、村民とのコンセンサスを得ることに関しては力を傾注しました。「村民力」を高めていくというスタンスからしても、相互に理解をして風通しのよい環境を作っていくことが私の想いです。時間はかかりましたが、しっかりと説明できて良かったと思います。
――2018年8月に福井県内の市では初めて、鯖江市と市内12郵便局との包括連携協定を締結されました。
郵便局は住民の皆さんにとって最も身近な機関で、皆さん方の駆け込み寺的な役割も果たしてきました。とにかく信頼度が抜群です。郵便局の皆様にはこれまでも、地域の見守り活動や道路損傷等の情報提供、災害発生に備えた取組などの面でご協力いただいておりましたが、新たに地域経済活性化、未来を担う子どもの育成、女性の活躍推進、環境保全、その他地方創生に資するものにつきまして包括的に連携をいただくことになりました。郵便局のみまもりサービスもこのほど、ふるさと納税の返礼品に加えさせていただきました。今後も郵便局の皆様と様々な連携を図っていきたいと思っています。
郵便局への期待についてですが、郵政事業の根幹であるユニバーサルサービスの提供と鯖江市が国連の提唱に賛同しているSDGsの取組は、全く一致するものだと思っています。今年六月に「拡大版SDGsアクションプラン2019」が策定されましたが、ポイントの一つがSDGsと連動する「Society5.0」の推進、二つめはSDGsを原動力とした地方創生、強靭かつ環境にやさしい魅力的なまちづくり、そして三つめはSDGsの担い手として次世代・女性のエンパワーメントです。郵便局はこうしたSDGsの推進、地方創生の取組の中でプラットフォームとしての役割を十分に果たせると思います。
郵便局の最大の利点である郵便の配達や小包の配送など、全国ネットワークを活用した取り組みに期待しています。特に、地元特産品の開発、全国への発信という部分で更に連携、協力を図っていければありがたいと思います。市としても特産品をどんどん開発していけるような体制づくりに努めていかなくてはならないと考えています。
また、入来郵便局にキオスク端末を配備していただき、市民の利便性が高まりました。市としても日本郵便にお願いしながら、配備を増やしていければよいと思っています。特に、甑島では金融機関もなく、郵便局だけが頼りです。キオスク端末の配備はかなり有効ではないかと思います。
(防災面での郵便局との連携について)
今年7月3日から4日にかけて九州地方の広い範囲で記録的な大雨となり、薩摩川内市では降り始めからの総雨量が700ミリを超えました。土砂災害や河川の氾濫などの大規模災害が発生する可能性が高まり、市長に就任後初めて、全戸避難勧告を出しました。結果的には床上浸水はほとんどなく、早期に復旧できましたが、災害に備えて日ごろから防災意識の向上に取り組んでいかなくてはなりません。防災士資格を有する郵便局長さんをはじめ、郵便局との防災面での連携を強化していくことはとても重要なことだと思います。
今年3月19日に、遠野市と日本郵便との間で包括連携協定を締結することができました。個別に締結してきた協定に基づく地域の見守り活動、道路の損傷情報の提供、イベントへの積極的な参加・協力など、様々な連携に取り組んできましたが、包括連携協定の締結をもって、今後さらに地域の活性化や市民サービスの向上を図ろうとするものです。いきなり包括連携協定を締結したわけではなく、地元の郵便局と行政とのこれまでの連携、コミュニケーションがあったがゆえに包括連携協定の締結まで持ち込むことができたのです。
今後の連携として当面、4項目の施策を考えています。一つめは、高齢者への買い物支援と見守りです。既存の高齢者の見守り活動に加えて、交通弱者への買い物代行とその配送ができないだろうかと思っています。二つめは、移住及び定住対策です。平成18年に定住促進組織「で・くらす遠野」(=遠野で暮らす)を開設し、現在、61世帯・121人が移住しています。郵便局ネットワークを活用し、首都圏等にも移住定住窓口を設置できないものかと考えています。三つめは、自治体・警察・郵便局による防犯強化です。郵便配達中の情報を自治体・警察と共有し、地域全体の防犯機能を強化できればと思います。四つめは、農産物の集荷と拠点配送です。農家の方々が野菜を生産しても、高齢のため販売所までなかなか運び込めないケースも出てきています。そこで、郵便配送後の空便を利用して、農家から農産物を集荷し、道の駅や産直などの拠点へ配送する仕組みが構築できないかと思っています。郵便局ネットワークを活用しながら、高齢化する生産農家の方々の後押しを、郵便局の皆様と一緒にできればと思っています。
――2018年4月に信越管内で初めて「みまもり訪問サービス」を行政受託事業として締結していただき、翌5月からサービスを導入されました。
私はみまもり訪問という事業そのものをよく知らなかったのですが、地元の局長から詳しく説明を受けて「こんなよいことはない」と、村として郵便局にお願いすることにしました。高齢者のみまもりだけでなく、買物支援など様々なご提案をいただくので、本当にありがたいです。
(郵便局への期待については)民営化によって、我々が子どもの頃に感じていた温かみのある郵便局のイメージとだんだん遠ざかっているような感じがするので、昔のような郵便局にもう少し戻してほしいと思いますね。村内にある店舗は郵便局以外ほとんどなくなってしまい、まさに村と郵便局が一緒になって地域の歴史をつくっている状況です。これからも村と郵便局が連携を密にしていくことが大事なのではないかと思います。これが郵便局に最も期待することです。お互いによく話し合って、同じ目線で様々な取り組みを進めていく。観光振興の面でも更なるお力添えをいただければありがたいと思っています。
――毎年、仙北地区の郵便局長と「郵政事業地方公共団体連絡協議会」を開催しているとお聞きしております。
連絡協議会には市の各局部長が全員参加しており、今年で5回目となります。年1回の開催ですが、郵便局長の皆様とは日常的にコミュニケーションを図りながら、情報交換を行っています。郵便局の皆さんは非常にフットワークがよく、そのフットワークのよさを地域の方々が理解しています。行政パートナーとしてこれ以上のパートナーはいないと思っています。しかも各地域において、顔の分かる方々が地域の住民の方々と親身になって様々な時間を過ごしています。その前提があることが次の展開にどれだけ有効であるかと思うことがいくつもあります。
市内には一人暮らし高齢者の方々も多く、そういう方々に声掛けをしていただいたり、日々の業務で市内をくまなく回っておられるなかで道路の損傷箇所の通報もいただいております。また、市内に多くの空き家があり、危険な状況になっている空き家もありますので、空き家対策での郵便局との連携も提案させていただきました。そうした安心・安全の分野から、婚活など未来を拓く分野まで、間口を広くして一緒に仕事をさせてもらっています。
郵便局の皆さんには、いろいろな意を用いて、趣向を凝らして町を盛り上げていただいています。例えば、イベントの時には郵便局のブースを出展していただき、町のPRにご協力いただいております。さらには、町の観光等を題材とした切手やはがきを発行して盛り上げていただいています。2年前には大洗町内郵便局と大洗町で高齢者の見守りなどを内容とする協定を結ばせていただきました。
郵便局への要望についてですが、これは郵便局が限定されるのかもしれませんが、郵便ポストにアニメ「ガールズ&パンツァー」を描いていただき、ガルパンをデザインしたスタンプを使って投函できるような形ができればありがたいと思っています。今までもガルパンのフレーム切手やガルパンBOXなど、いろいろな商品を開発いただきました。今後も連携施策を通じて、大洗町の知名度をさらに上げることができればと思っています。
ここ数年の間に大洗町に移住して来られた方が100人くらいいます。ガルパンファンの方が大洗町に馴染んで移住されるケースが多いのです。私はこれまで10回くらい移住者の方々と意見交換させていただいております。仕事のことを含め様々な意見を聞かせていただき、改善できることは改善し、できるだけ長くこの町に住み続けていただきたいと思っています。
九州北部豪雨における東峰村の大災害の特徴は、九州で初めての大雨特別警報が出るほどの線状降水帯による猛烈な雨と、その猛烈な雨による過去最大の流木災害です。村長になってから防災対策にはかなり力を注いできたつもりです。災害時は行政が全ての集落を見切れませんので、集落の地域力がものすごく大事なのです。後日アンケート調査をしてみましたら、村の防災無線からの避難勧告を受けて避難した人は20%に満たなかったのですが、やはり各自の判断、周りの人が一緒に逃げようと誘導する判断、最終的には災害に対する地域力並びに防災訓練の成果に非常に感謝しているところです。
少子高齢化が進む自治体にとって、郵便局の果たす役割はものすごく大きいのです。一人暮らしの高齢者への声掛けもその一つです。金融機関の統廃合が進むなか、行政の立場として、それこそ郵便局まで無くなってしまったらどうしようもない。東峰村は雪も降ります。厳しい環境のなかで、郵便だけではなく金融も含めて、全国ネットワークを持ち、ユニバーサルサービスを提供していただいていることは感謝に堪えません。
ただ、交通手段がなく、郵便局に行くことができない高齢者の方がいます。村としては高齢者の外出を支援するタクシー利用助成券を交付しているところです。いずれにしても郵便局は絶対になくてはならない社会インフラの一つです。地元の郵便局長は本当によく頑張ってくれており、感謝しています。
恵那市内には16の郵便局があり、それぞれが地域に密着したネットワークをつくっていただいています。郵便局の皆様は個人のお宅のことをよくご存知ですし、集配業務を通じて市内の道路損傷、不法投棄情報の提供を含め、安全・安心なまちづくりにご協力をいただいております。現在、市内郵便局の皆様とは6つの協定を結ばせていただいておりますが、それ以上に今後出来ることはあるのではないかと申し上げているところです。当面すぐに実現できることとして、例えば、KITTEでの観光物産展の開催などが考えられます。
昨年10月、東海地方郵便局長会の地方創生フォーラムにお招きいただいた時に、郵便局の〒マークをインバウンドに活用できないかとお話をさせていただきました。海外からの観光客が何か困った時に、〒マークがある所に行けば助けてもらえる。旅行中のスーツケースも一定の場所まで運んでもらうことができる。郵便局のネットワークを活かして、いろいろなサービスの展開が考えられます。外国人旅行者の安心の拠点になることは恵那市全体のブランド力の向上にもつながります。今後も郵便局と上手く連携できるのではないかと大いに期待しています。
新宿区では、高齢者に身近な事業者が、業務の中で異変に気付いたときに高齢者総合相談センターへ連絡し、関係機関と連携して地域の高齢者をゆるやかに見守る「高齢者見守り登録事業」を平成24年度から実施しています。新宿区内郵便局には、事業開始当初からこの事業に登録していただいています。郵便局の皆さんは集配時などに、郵便受けに郵便物が溜まったままであるとか、異変にいち早く気づくことができます。異変に気づいて区に通報いただき、倒れたばかりの方を発見して一命を取りとめたといったケースもあります。地域の人たちは郵便局の皆さんに対し“公の人”というイメージを持っていますので、郵便局の赤い車や赤バイク、自転車が走っている目の前では子どものトラブルであるとか犯行に及びにくい。まちの安心・安全を高めるうえでも非常に助かっています。
また、新宿シティハーフマラソンの沿道ボランティアとして大勢の郵便局長さんに参加していただき、新宿の健康づくりに一役買っていただいております。毎年5月30日前後に実施している「ごみゼロデー」の区内一斉美化清掃にも参加いただいております。郵便局長さんたちには、まちを活気づけるうえで大変お力をいただいています。
明治4年には、国内において郵便事業が開始されたと言われておりますが、現在では全国に約24000もの郵便局が存在しており、ここ甲斐市内にも8つの郵便局があります。日本全国、津々浦々までしっかりとしたネットワークが張り巡らされ、まさに国民に信頼される、歴史と実績を持った組織であると認識しています。
山梨県の特徴の一つが「中山間地域の多さ」だと思います。もともと平地が少ない山梨県において、甲斐市は甲府盆地の北西端にあり、中北部の丘陵地帯から北部の山間地に繋がります。このような状況から、市の北部地域では人口減少・少子高齢化が顕著であり、過疎化も急速に進展しています。北部地域に限らず、本市全域での課題もありますが、一人暮らしの高齢者や高齢者のみの世帯が増加し、日常生活における支援が必要な方々が年々増加しています。周囲の見守りなどを必要としている方も多く、生活支援と併せ、生活の状況や安否の確認が必要となってきています。そのような状況において、全国的に、既に取り組みが始まっているようですが、郵便局を「安心・安全・交流の拠点」として捉え、正式に連携協定を結ぶ中で、高齢者の見守り事業を中心に協力体制を築かれています。高齢者対策や過疎地対策、地域のコミュニティ機能など、郵便局には様々な機能・長所があると考えています。現在は研究の段階ですが、具体的な内容を定めつつ、郵便局との協力関係を築いていきたいと考えています。
郵便局の皆様は長年にわたり地道に地域貢献活動を行ってきました。ですから地域社会から信頼があるのです。民営化されても公的使命があると思います。平成29年9月に「三郷市内郵便局との地域における協力に関する協定」を締結しました。郵便局の皆様に協力いただいている内容は、①地域見守り活動に関すること②道路及び漏水等の異状に関すること③廃棄物等の不法投棄に関すること④災害発生時の協力に関することです。また、AEDを設置させていただくなど、多方面に渡りご協力をいただいています。
郵便局の皆様は一軒一軒くまなく回っておられる中で、例えば、ポストに郵便物が溜まっていれば、「あのお宅ちょっと心配だ」と警察署などに通報していただける。道路が陥没しているのを発見した時には市に情報提供していただける。行政の目の行き届かないところをきめ細かく見守っていただいています。三郷市は4人に1人が高齢者という状況で、一人暮らしの高齢者も多くなっています。そうした方々の異変にいち早く気付かれるのは郵便局の皆様だと思います。見守りへの期待は非常に大きく、子ども110番の機能も期待しています。
郵便局の皆様には行政とは違った視点でいろいろとご指摘をいただければありがたいと思います。お互いにまちづくりに向けて情報交換していきましょう。「ふるさと三郷 みんながほほえむまちづくり」を推進し、安全安心なまちに向けて郵便局の皆様との連携を図っていければ大変ありがたいことです。
(地方創生における郵便局の果たすべき役割について)一番は役所・支所よりも数の多い郵便局の存在です。明治以来、どこに行ってもそうなのですが、他の国に行っても、例えば、このあいだ、オーストリアに行った時もポストという名のホテルが多いのです。大体がその地域の名士の家ですね。大きなホテルポストです。ですから、郵便局における地域住民との信頼感というのは、民営化になる時に紆余曲折はあったかもしれませんけれど、なんといっても、日本の国の中で一番信頼があるのは郵便局なのです。郵便局は明治の創業以来、地域への奉仕の精神によって地域貢献活動を長年に亘って地域密着で行ってきたからこそ、多くの国民や地域住民から熱い信頼を得られてきたのです。
まさにこれから、地方では少子高齢化、人口減少を迎え、地域住民の横のつながりが低下しつつある中、これに打ち勝っていけるのは、行政と結びついた郵便局しかないのです。先日、南魚沼市と南魚沼の郵便局が「包括連携協定」を結んだことがその表れです。その狙いは、役所はすべてに目が届かない、もっときめ細かく、実際に各戸を訪問する郵便局、郵便事業に対して、今後はひとり世帯における様々な対応を、我々からお願いすることになるでしょう。見守りサービスは物を売るのではなくて、心のサービスです。まさに住民同士がつながっていく一番のパートナーです。
石井教授 飛騨市における郵便局との連携とその役割についてお伺いします。郵便局は地域住民の安心・安全の拠点といわれています。郵便局の利活用を含め、市長さんの思いをお聞かせいただけますでしょうか。
都竹市長 以前から郵便局とはもっといろいろな取り組みをしたいという思いがあるのです。人口減少先進地にいる私の実感として、こんなに素晴らしいインフラはありません。ですから郵便局と何か出来ないかという思いが日々強まってきています。郵便局での行政サービスであったり、コミュニティ機能、買い物支援の機能であったり、郵便局と自治体と一体となってそうした役割を果たしていく一つのモデルを構築出来ればよいと思っています。
実際に郵便局からご提案もいただいて東海地方の自治体では初めて「みまもりサービス」をふるさと納税の返礼品に加えさせていただきました。皆さんに集まっていただき、発表したのですが、非常に大きな反響がありました。
人口減少、過疎の進んだ地域でも最後まで残る郵便局は、実際に自分の目で見てきて非常に心強い存在です。地方自治体と郵便局との連携は、ものすごく大きな可能性があります。今後はわれわれの方からも提案をさせていただきながら、一つのモデルを飛騨市でつくれればよいと思っています。
郵便局の特性として、氷見市でも簡易局を含めると20か所のネットワークがあり、そういうところが郵便局の強みだと思っています。郵便配達等で毎日、市内のあちこちを循環し、市役所の職員も行っていないようなところにも足を運んでいることから、どこに誰が住んでいるか、“顔が見える”くらい地域の事情を分かっています。郵便局とは連携協定を結ばせていただいております。例えば、道路損傷情報の提供、あるいは災害時の協力等々、これまでも貢献していただいているわけです。地域活性化の面では、ふるさと小包に氷見の名産を取り上げていただくなど、氷見の知名度向上にも積極的にかかわっていただいています。
以前、聞いた話ですが、昭和39年に氷見の胡桃(くるみ)という地域で大きな地滑りがあって、87戸の集落が壊滅したことがありました。その時、郵便局員の方がいち早く周辺の異常に気付いて地区の住民の避難誘導を行ったと聞いています。その方は、退職後も地域のパトロール隊として地域に貢献されました。それも、地域を知り尽くしているからこそ出来たのではないかと思うのです。
今後についてですが、郵便局にもマルチコピー機のほか、マイナンバーカード取得促進のためのマイナポータル用端末の設置などを期待したいと思います。そのほか、地域の高齢者の見守りサービスや観光地の郵便局では手荷物一時預かりなどへの取り組みにも期待したいところです。
石井教授 白浜町のブランド力を高めるためには、ハードとソフトの両方が必要です。ハードについては公共施設のファシリティ・マネジメント、耐震化や老朽化対策などを進め、日常・災害時の安心・安全を確保していくことが重要です。一方、ソフトで言えば、人口減少社会にあって地域住民の生活サポートが重要になってくると思います。こうした中で、地域に密着している郵便局との連携への期待も大きいと思います。
井澗町長 白浜町内には郵便局が8カ所あります。町の中心部に位置する郵便局は利用率も高いと思うのですが、中山間地域は人口も減っていますので、郵便局でユニバーサルサービスを提供していただいているにもかかわらず、地元が郵便局を有効に活用できていない部分があるのではないかと思っています。そういう意味では、郵便局がこれからどういうサービスを展開していかれるのか大変注目しておりますし、行政としては今までの住民サービスとは少し違う視点からのサービスを提供していただけると、ありがたいと思っています。例えば、ガソリンスタンドが無くなってしまい、灯油を買うこともできないような地域があります。なかなか難しいとは思いますが、郵便局にその肩代わりを行っていただくようなサービスをやっていただけると嬉しいです。
平成25年から定期的に「前橋市・郵便局連絡会議」を行ったうえで、様々な連携事業を実施しており、今後も市民生活の向上に向けて、新たな連携を検討してきたいと思っています。
これまでの連携施策としては、平成25年に手紙の書き方教室の開催(平成29年度市内33校で実施)、平成26年にはW杯公式球(レプリカ)の市内各小学校への贈呈、平成28年には市民生活の安全・安心に関する協定を締結し、防災ラジオを市内すべての郵便局に(46局)へ配置しました。平成29年には、前橋市のマスコットキャラクター「ころとん」と日本郵便のキャラクター「ぽすくま」がコラボしたシールの作成とマイナンバーカード取得促進のための、マイナポータル用端末を市内すべての郵便局に(46局)に設置しました。
郵便局に期待することは、充実した拠点数と偏りの少ない配置、均一なサービスというユニバーサルサービスの維持です。また、そのユニバーサルサービスを生かした、様々な行政サービスでのさらなる連携・協業です。郵便局は確実な本人確認が実施できるほか、毎日巡回しているという特徴を生かした連携・協業など例えば不法投棄の情報提供、フードバンクの連携など。独居老人に対する見守りサービスの展開、都内郵便局施設でのシティプロモーション活動なども挙げられます。
郵便局は現在民営化されましたが、まさしく公共の役割を担っていただいております。郵便局について私はよくこんな話をしています。まちが拡大し、宅地造成して、まだ都市機能が整備されていないときに、地元の郵便局長さん方に相談したら公の役割を担って郵便局を開局してくれたのです。その後、どんどん住宅が出来てくると、民間の店舗が出店してくるわけです。郵便局は単なる収益だけを追い求めているのではなく、その地域を発展させながら、地域と共に発展していこうという考え方が根底にあるのだと思います。地域の活力が上がれば郵便局にとってもプラスになるということでしょう。郵便局長さんをはじめ郵便局の皆さんが地域の中に入って様々な活動をされていますが、皆さんの地域貢献活動は我が地域の歴史の歩みそのものだと思います。
まちづくり協議会の場などを通じて、地元の局長さんにいろいろなご意見をいただきながら、連携施策を進めており大変感謝しています。今年3月には釧路市内郵便局と包括協定という形で改めて連携協定を締結させていただきました。郵便局は全国ネットワークを有していますので、どのような形で活用していくのかが今後重要になってくると思います。これだけ地域に根ざした組織は他にないわけですから、郵便局ネットワークを介して、地方から都会に出て行っている人たちと地方の人たちをつなぐ役割が加速されればよいと思っています。昔ながらの公共性を忘れずに今後も事業を展開してほしいと思います。
健幸ポイント事業は地方創生の一環で平成29年10月から、今度は3000人に対象者を増やして「高石健幸ポイント」として再スタートしました。今回は、高石市と株式会社タニタヘルスリンク、そして新たに市内の郵便局とも連携を図りました。歩数などのデータ読み取り機(体組成計等)を市内7郵便局にも設置いただいています。郵便局にはポスター、チラシ、のぼりも設置し、PRにご協力いただいております。
子育て世代から高齢者まで、生活相談的なことを、地域に根ざし信頼度も高い市内郵便局にも拠点として、ご協力いただきたいと願っています。例えば、郵便局に来られた子育て中のお母さんから、「子どもが突発的に病気にかかったので、病児保育をやってくれるところはないか」などと相談があった時に、市の子育て支援課の職員を向かわせる。おじいちゃんやおばあちゃんの状況をみて、介護サービスや施設を紹介したり、あるいは介護担当の職員を向かわせる。その取次ぎを是非とも郵便局にお願いしたいと思っています。
市内郵便局とは、高齢者の見守りに関する協定等も締結し、様々な分野で幅広く本市と連携していただいています。郵便局は長年にわたって地域社会の生活の拠点であり、地域密着で活動してこられたので信頼もされておられます。少子高齢化に向け、これからも行政とともに力をあわせ、一体となって市民福祉の向上にご協力いただき、私たち行政の大切なパートナーであってほしいと願っています。
北九州中央郵便局がかつて小倉郵便取扱所として明治4年に開設されて以来、現在では北九州市内に154の郵便局があるとのことで、住民の方からも老若男女を問わず親しみを持たれています。
昔から地域でのお祭りやイベントなどがある時には必ず郵便局長さんが参加され、積極的に地域貢献をされてきました。全国津々浦々で地域の行事を一生懸命支えてこられたのは郵便局長の皆さまのお力があったからだと思います。熱心に地域貢献活動をされてきたDNAは今も脈々と継承されていると思います。
郵便局の皆さまには、既に、いろいろな分野で市役所と連携した取り組みを行っていただいております。安全・安心な暮らしの実現に向けては、地域の見守り活動として、教育委員会と連携した子どもの見守り活動「PPN」(ポスト・パトロール・ネットワーク)の実施、独居老人を見守っていく「いのちをつなぐネットワーク事業」への協力会員として参加、北九州市オレンジプラン(認知症施策推進計画)に基づく認知症サポーターの養成、「一万人の防犯パトロール大作戦」などがあります。地域の経済活性化に向けては、郵便局のカタログ販売における本市地産品の販売促進、イベント等のPRにおける協力などに取り組んでいただいています。
また、郵便局との連携を更に強化するため、平成29年11月2日には北九州市と日本郵便株式会社九州支社との包括連携協定を締結いたしました。今後とも、地域でのネットワークを生かした活動を進めていただき、安全安心、地域の活性化という住民が願っているまちづくりについて、引き続きお力添えを賜りたいと思います。
姫路市と播磨の市町で構成する、播磨広域連携協議会において、日本郵便株式会社との連携協定を平成25年度に締結し、災害時における相互協力、高齢者・障害者等に対する地域見守り支援、不法投棄の情報提供、道路上のくぼみ等の道路損傷等による危険個所の情報提供などにおいて、協力していただいています。
わが国は世界でも類を見ない速度で人口減少と少子高齢化が進み、既存の社会経済システムが大きく変わりつつあります。また、IoTやビッグデータ、AI等による産業イノベーションが続き、こうした先を見通すことの難しい時代の転換期において、今後も本市が持続的に発展していくためには、産官学金労言といった分野、業種の垣根を越えて力を合わせ、未来を予測し、強い情熱をもって姫路市の地方創生である「ひめじ創生」を進めていかなければならないと考えています。
ひめじ創生は、行政だけで行えるものではなく、地域社会を構成する全ての主体が一体となって初めて実現できるものです。そのためにも、姫路市の全域に拠点があり、地域に根付いた活動をしている郵便局の役割は大変重要です。姫路市と今まで以上に連携を強化しながら、引き続き様々な取り組みを推進していただきたいと考えていますので、ぜひご協力をお願いしたいと思います。
市内の郵便局と本市は、市民に身近な場所で郵便や金融などの日常に不可欠なユニバーサルサービスを提供する郵便局が有する広範なネットワークを通じて、市民の皆さまが住み慣れた地域でより一層、安心して生活することができるよう、平成29年8月に包括連携協定を締結させていただきました。具体的には、包括連携協定に基づき、郵便局が有する社員約1300名、車両約460台といった豊富な経営資源を活かして、子どもや高齢者、障がい者などの方々の異状を発見した際の本市への情報提供をはじめ、道路等の危険箇所を発見した際の情報提供、防犯パトロールのステッカーを貼付した配達用車両による防犯活動など、地域の見守り、防犯活動にご協力いただいています。また、万が一、地震などの災害が発生した際には、郵便局が有する車両を提供いただくなど、本市の防災力の向上にも寄与いただいています。郵便局には、引き続き、このような地域に根差した活動に取り組んでいただくとともに、日本全国を網羅するネットワークを活用し、地域産品の販路拡大の支援など、今後とも本市との連携をお願いします。
包括連携協定の締結に基づき、去る3月16日、「宇都宮市との関係強化に向けたネットワーク形成に係る説明会」において、宇都宮市が目指すネットワーク型コンパクトシティのまちづくり、LRT導入等公共交通ネットワーク再編について、私から郵便局長の皆さんにご説明をさせていただきました。ネットワーク型コンパクトシティの拠点には、郵便局がなくてはならない存在です。
私どもの世代は子どもの頃に上越出身の前島密翁についてよく習ったものです。前島翁は郵便の父だけれども、その功績は郵便だけに留まらず、鉄道建設、陸海運業の振興、東京専門学校(後の早稲田大学)の創立、新聞の発刊(郵便報知新聞)など、多岐にわたる業績があります。まさに地域の偉人であり、地域の誇りです。前島密翁は自分の功績を声高に言いません。「縁の下の力持ちになることを厭うな。人の為によかれと願う心を常に持てよ」。その言葉に人生観がよく表れています。
私が驚くのは、2名局とか3名局など決して局員が多くない郵便局であれだけの膨大な量の業務を行っていること。しかも、間違ってはいけない業務です。そこには、先人の精神や郵便局の歴史、伝統が綿々と受け継がれているのです。機動力と組織力をもって、伝統のある業務を執行してこられた郵便局は、日本の大事な根っこの部分です。高齢化・過疎化している地域において直接の仕事ではないサービスも含めて、地域社会の担い手として頑張っていただいている。地域に郵便局が存在することの安心感、存在そのものがユニバーサルサービスだと思うのです。採算的には厳しいでしょうが、全国津々浦々に存在していることが郵便局の持っている力ですし、その郵便局がなくなったら地域を誰が守るのかという話にもなってきます。
ユニバーサルサービス義務を課しているから全国の郵便局を残すと国は言っておきながら、いまのシステムでは国が赤字補てんをしない。本来こんなおかしな話はない。一方で、株式会社化したのだから、株主から見れば「非採算部門は切り捨てろ」と言うのは当然。では、どうやってユニバーサルサービスを維持していくか、国民にどう納得してもらうかを考えたときに、これは私の持論だが、最低限の赤字部門を国に補てんしてもらうということ。赤字補てんをする代わりに、郵便局にはその地域と一体となって産業振興を行ってもらう。そうすることによって、赤字補てんを圧縮すれば国の負担は減ってくる。地方が元気になる。地域を残す一つの方法でもあると考えています。なかなか難しいかも知れないが、国民、株主それぞれが納得できるような仕組みづくりが必要だと思いますね。
平成27年10月から郵便局のみまもりサービスにかかる費用を村で全額負担する形で導入し、地域住民の安全・安心を図っています。檜原村は面積が広くて集落が点在しています。そして高齢化率は45%を超えています。役場の職員が毎日回って安否確認するわけにもいきません。郵便局のみまもりサービスという外部の仕組みを利用することによって住民の安心・安全を高めていくことは当然のことです。利用者からしてみると、郵便局には安心感があります。
昨年(平成29年)10月2日から三鷹上連雀郵便局に多機能端末(キオスク端末)を置いていただいています。多機能端末は、三鷹市民の皆様が、あらかじめ暗証番号を登録いただいたマイナンバーカード、住民基本台帳カード、あるいは市民カードを利用していただくことで、住民票の写し、印鑑登録証明書、戸籍証明、課税非課税証明書など各種公的証明書を郵便局で取得できるもので、郵便局には市役所の出張所のような機能を担っていただいております。郵便局はセキュリティが保たれている場所ですので、安全に安心してご利用いただけます。多機能端末の設置に際しては、これまでの三鷹市と郵便局の皆様との連携を評価していただいたこと、また、かねてから三鷹市では郵便局に公的証明書の交付機などを置いていただけないかと提案していたこともあり、そうした経過があって全国14カ所のひとつに三鷹上連雀郵便局が選ばれたのだと思っています。
多機能端末はコンビニにも置いてありますけれども、全国津々浦々にコンビニがあるかと言えばそうではありません。郵便局への多機能端末の設置は、東京でももちろん便利ですが、東京以外の地方での利便性が実証されれば、大きな社会貢献になると思うのです。法によって定められている「ユニバーサル・サービス」をさらに意義あるものにするためには、自治体との連携は不可欠だと思うのです。少子長寿化が進む東京では有用なサービスであり、東京以外の、とりわけ人口減少傾向がみられて高齢化が進んでいる過疎地域、中山間地では、極めて重要なサービスになるはずであると思っています。
長寿化が進む中でのセーフティネットとしての郵便局の重要性が検証されることは極めて重要なのです。すなわち、都市部の地域である三鷹市長としては、中山間地や過疎の地域だけでなくて、住宅都市で長寿の方が多い三鷹市内の郵便局が選ばれたことの意義は大きいと思っています。“都市対地方”の対立構造にしてはいけないのです。都市もまた住民が長寿で暮らす現場でもあることを忘れずに、まさに多機能端末による“多機能”が発揮されればいいなと思います。
石井知事 少子高齢化や人口減少が進むなか、富山県内において郵便局には、いわば住民の皆さんの暮らしの拠りどころとして重要な役割を担っていただいており、ありがたく思います。例えば、高齢者の見守りです。郵便局の皆さんが配達で各戸を回られる際に一人暮らしの高齢者の方にひと声かけていただいたり、仮に郵便物がたくさん溜まっていて長期不在などの状況が懸念される時には自治体等に連絡をしていただくといった取組みも以前から実践していただいていると伺っています。
さらに、高齢者、障害者などを地域で支えるため、ケアネット活動を基盤としながら、新たに「地域包括ケアシステム」の取組みを県が市町村と連携して、各地で推進しています。おかげさまで、県内288の郵便局のうち、すでに130局が地域包括ケア活動実践団体にご登録いただいており、一人暮らしの高齢者、認知症の方などを集配時に見守っていただき、何かあれば行政に連絡をしていただいています。多くの郵便局が、まさに地域の暮らしの拠点という姿勢で、地域包括ケア活動にも積極的に参画して下さっていることに感謝いたします。
石井教授 安心、安全の話がありましたが、実は日本防災士会のメンバーの5割程度が郵便局長の皆さんです。すでに多くの郵便局長さんが防災士資格(認証)を取得し、万一の自然災害に備えて、地域と郵便局長さんによる支援体制も構築されています。
石井知事 防災士の資格を持っておられる郵便局長さんが多いと伺い、非常に心強く思いました。富山県の場合、以前は東京など県外に行かないと防災士の資格が取れなかったのですが、5年前から県内でも取得できるようにしました。郵便局長さん方が防災士活動に力を入れておられるのは大変心強く、感謝したいと思います。
今後の郵便局への期待ですが、例えば、富山県「安全なまちづくりパートナー事業者」にご登録をいただいいて、ポスター掲出による振込詐欺防止のための防犯啓発や交通安全活動など、防犯や交通安全などの面でも大いにご活躍いただければありがたいと思います。すでに郵便配達機能を有する17の郵便局にご登録いただいていると聞いています。富山県全体ではいま民間で390事業者が登録していますので、今後もぜひ多くの郵便局にご参加いただければと思います。また、「富山県推奨とやまブランド」をはじめとする優れた県産品がたくさんありますので、それら商品をふるさと小包で扱っていただくことも考えられます。
一人暮らしの高齢者の見守りを郵便局にお願いするにあたって、個別に対応するのではなく、町が窓口となって一括契約することにしました。町役場にも利用者の生活状況や健康状態の確認結果がメールで報告されますので、高齢者の把握がしっかりとできます。
郵便局のみまもりサービスを受けるにあたり、子世代等にメールの連絡先など手続きをしてもらう必要があるので、なかには「息子や娘に迷惑を掛けたくないから…」と二の足を踏んでしまう方もいるようです。ただ、このサービスが認知されれば増えていくと思います。地域の事情を良く知っている郵便局の方々に、みまもり訪問していただけることは非常にありがたいことです。郵便局長さんは地域の顔ですから。
郵便局が地域社会との関係を深めていただいていることは、行政としても非常にありがたいことです。高齢者の見守りにしても1つの方法で行ったからそれで十分というわけにはいきません。近隣の人や民生委員による見守りなどを補完するという意味で郵便局にお願いしたのです。したがって、郵便局と地域住民、民生委員との連携も図っていただければと思います。
大子町内では、町の中心部まで出てくるのに20キロくらいかかるところもあります。地域の郵便局は年金等の面で非常に頼りになります。多くの高齢者の方は交通手段を持っていません。地域の郵便局とそれぞれの地区の皆さんとの関係を深めておいていただければありがたいと思います。
郵便局は全国ネットワークがあり、特に郵便の集配業務のなかで、郡上市中を移動しておられるわけで、既に高齢者の見守りとかに、いの一番に手を挙げていただいて、協定を結ばせていただいています。郵便局は全体的に地域の目配りをしていただいている立場にありますので、高齢者の見守り、徘徊、道路の損壊箇所の通報、防災など今後もぜひお力を貸していただけるとうれしいと思います。あと、人口対策のひとつに結婚促進というのがありますね。婚活応援団への登録をぜひ考えてみてはいかがでしょうか。郵便局の人には世話役というか情報発信をしていただければと思います。
地域の歴史、観光などを題材とした記念切手を時々出してもらうのですが、最近は車のナンバーでもご当地ナンバーとかが誕生していますから、たとえば、郡上市の市民が手紙やはがきを出すときに使えるような“ご当地切手”というのはいかがでしょうか。多品種少量生産になりかねませんが、ふるさとの四季に応じたような切手があると市民も喜んでくれるのではないでしょうか。
石井教授 生活に欠かせない「水道」を使って高齢者の見守りをするということで、非常に画期的なシステムだと思います。
山村町長 高齢者元気応援システム-KIZUKIは、生活する上で毎日必ず使う「水道」を使った見守りシステムです。毎日規則正しく使っていれば「元気」に暮らしていることが分かります。水道を使っていない、あるいは水が出しっぱなしであれば、いつもと違う様子がないか確認が必要です。
具体的には、利用者である高齢者が朝起きて水道を使い始めると、登録先(離れた家族等)に「元気メール」が届き、見守る人に1日の活動が始まったことが伝わります。
また、「いつもと違う様子」に気づくため、次のような場合もメールを配信します。“8時間以上、水を使っていない”または“2時間以上、水道を使い続けている”場合に、「異変メール」が登録者に配信されます。
異変メールを受信した場合、登録先の家族等は高齢者宅に電話をかけて状況を確認したり、高齢者宅の近隣の家族や近所の人に頼んで訪問してもらいます。現地で確認できる人が不在の場合は、町の委託機関(社会福祉協議会、介護施設)を通じ、訪問員、民生委員などが訪問し、無事を確認できれば「掲示板機能」を通じて登録先や町の委託機関などの間で情報を共有できます。
石井教授 水道メーターを活用したシステムには中央省庁も大変注目しています。坂城モデルを全国に広めていければよいと思います。また、こうしたICTを活用したようなシステムと郵便局とがタイアップしていくことが大事だと思います。
山村町長 日本郵便さんには防災訓練の時の現地確認をはじめ、いろいろなことにご協力をいただいております。郵便の配達で毎日のように各家庭を回っておられるわけですから、ある意味で住民と最も密接にお付き合いしていただいています。高齢者見守りサービスの中でもどういうことが展開出来るかを考えていきたいと思います。
ユニバーサルサービスは絶対に確保してもらいたい。特に、小さな地域は通信・物流・金融を備えているのは郵便局しかないわけで、それさえ無くなってしまったら、その地域は衰退してしまう。病院と学校と郵便局は3点セットのインフラです。また、住民の利便性はもとより、安心・安全、防災という意味でも絶対に必要です。
郵便局長の皆さんは、防災士資格を取得されており、自主防災組織の中で非常に重要な役割を果たされています。当町主催の講座で防災士資格を取得していただいた局長さんもいます。現在、防災だけでなく、道路の損壊情報の提供、高齢者の見守りなど包括協定の締結に向けて準備を進めています。また、当町の特産品を郵便局の通販カタログに掲載したいということで、郵便局と「食の学校」との連携会議を持ちたいとの話もいただいております。
いま政府は「小さな拠点」づくりを進めています。 邑南町には現在、集落が216、自治会は39あり、地域の核になっています。その拠点の中には病院・診療所、学校・保育所、郵便局が絶対に必要なのです。私はこれらのインフラは、絶対に統廃合させないとの強い思いがあります。先々まで見越して「子どもが減るだろうから統廃合しなくてはいけませんよ」という言い方は、住民を馬鹿にしているし、行政の責任放棄です。まずは10年なら10年、子どもや若者を増やしていきましょう、そのために皆さんと一緒に汗をかきましょう、その地域の努力の過程をなくしていきなり統廃合というのはあってはなりません。
(平成17年に旧6町村が合併したことによって)県内最大の面積を抱える市となったため、行政の目が行き届かない部分がどうしても出てくる可能性があります。例えば、今年の冬も豪雪がありましたが、町村単位であれば、その長が自治体の責任で除雪のことも含め、町域、村域のことを対応しておりました。今では高島市が市内全域を対応していかなればなりません。行政として、それぞれの区や自治会の自助、共助でいろいろな課題解決をお願いしているところですが、高齢化がさらに進むと地域の自治会の運営も思うようにいかなくなる事態が想定されます。こうした中、地域の皆さんと極めて距離の近い、身近な事業展開をされている郵政、郵便局の皆さんのお力をお借りしなければ市政は円滑に進めていけないという思いがありましたので、平成26年10月に「高島市と高島市内郵便局及び堅田郵便局との連携・協力に関する協定」を結ばせていただきました。協定締結後も、「高島市移住・定住ナビゲーター登録」等で協力をいただいており、人口減少が進むなか、本市への移住及び定住の促進にご尽力を賜っております。
郵政事業、郵便局は地域の皆さんにとってはなくてはならない存在で、身近な事業展開をしていくうえでの要です。市政運営の中で細やかな目配りが出来ないところを補完していただきながら、市民の安全・安心や福祉政策などにもつながっていくよう大いに期待をしています。実は今年、高島市でも郵便局の「ふるさとぷらす」を始めさせていただくことになりました。これは滋賀県内の自治体では初めてとなります。
山梨県のように中山間地域で公共交通機関が少ない地域では、高齢者の方が近隣の郵便局まで行くのにも結構大変なことなのです。何度も足を運ぶのは大変だからと、年金の振込日に全部下ろしてタンス貯金にしておくというのは防犯上とても危険なことです。郵便局の外務職員の方がそのあたりを代行していただければ非常にありがたいと思います。
地域の皆さんにとって郵便局が近くにあることは大変ありがたいことです。地域の皆さんも郵便局に対して大いに期待しています。ただ、昔のようにお茶を飲みながら、将来に備えて保険の話をしたりするといった光景は見られなくなりました。そういう意味で地域の皆さんにとっては、郵便局が多少遠くなってきているように感じているかもしれません。
分社化の影響があり、郵便、貯金、保険の各事業がそれぞれ別々の企業になったので、自分たちの会社のこと以上踏み出さないというか、郵便は郵便だけ、金融は金融だけという考え方になっているような感じがします。もう少しお互いに融通し合って、シナジー効果を発揮してもいいのではないかと思います。地域の住民からすれば、現在も郵便局は一つであるとの思いがありますので、それぞれの会社がうまく連携していってほしいと思います。
郵便局には地域の人にとっての安心・安全の拠点であり続けていただきたいと思います。地方に行くほど少子化・高齢化が進みますので、郵便局が地域社会の生活の拠点となって、行政サービスではカバーしきれないような部分を支えてもらえればと思っています。昔でいうところの特定局は辛くも維持されているわけですから、その中身をしっかり担保する施策を打ち出し、地域の安心・安全の拠点となっていただきたいと思っておりますし、やはり、そこに必要な人材もモノも権限もないと、力を発揮することはできないと思います。
過去の郵政がしっかりしていた時代を知る者として、それを懐かしむだけではなく、今、失われてしまった部分を一刻も早く取り返しておかないと、正しい認識が伝わらなくなるという恐れがあります。郵政事業は民営化後、効率性や収益性が求められつつ、公益性や公共性、ユニバーサルサービスをしっかり国民に提供しています。このような国は他にありません。日本の郵政事業は文化です。それが外国等の文明で崩壊されていくようなことがあってはならないと思います。郵政事業を文明と同じレベルで扱っていこうとするから問題が起こるのです。文化を重んじていくのだという教育を子どもたちにしていくことによって郵政事業を守っていけると確信しています。
魚津市内には簡易郵便局も含めて郵便局が10局くらいあります。魚津は市制に移行したのが昭和27年4月で、県内10市の中でも最も古いのです。それ以前は魚津町1町と11の村があって、郵便局も基本的には旧の村単位くらいに配置されている格好になると思います。今はネット社会ですが、実際に物を届けることはとても大きな機能だと思います。郵便局の皆さんは、その地域に住んでいる人たちの顔をよく知っています。今の地域社会に求められているフェイス・トウ・フェイスのサービスや高齢者の見守り、そういう分野での果たす役割はとても大きいし、今後も大いに期待できると思います。
郵便局長の皆さんは地域行事に参加されたり、貢献しているとお聞きしています。郵便局の持っている地域への信頼・絆は行政をやるうえで非常に役立ちます。現在、協定を結んでいるのは、高齢者の見守り、道路損傷情報の提供等です。郵便局の地域における生活の拠点としての位置づけはとても大きいと思いますので、連携をさらに深めていくべきだと思います。
阿智村は小規模の生産農家が多く、農協で取り扱ってくれないものもあるようです。郵便局の皆さんはそういう小規模の生産農家とタイアップしてふるさと小包として、全国津々浦々に郵便局ネットワークを利用して阿智村の特産品をPRし販売してくれています。
村全体が険しい山々に囲まれていますので、自然災害も多く発生します。郵便局長の皆さんは防災士の資格を持っている方もいると聞いています。郵便局の集配機能を活用して道路の損傷、不法投棄、路上での動物の死骸などの情報を挙げていただくと助かります。また、一人暮らしの高齢者の安否確認などについても、有料でもいいので、都会に出ていった子供などからの要請はあると思います。今、メールなど電子媒体がもてはやされていますが、日本人として手紙などは大事な文化でもあり必ず見直される時がきっと来ると思います。地域と密着した郵便局の活動、郵便局が持っている住民への信頼、絆は行政サービスをやるうえで大変有難い存在だと思っております。
株式が上場され、利益を追い求める風潮が強くなると思いますが、不採算地域というだけで統廃合の対象となっては、地域はますます疲弊するばかりです。今後も郵便局の持つ三事業サービスを中心として、郵便局の果たす役割は大きく、さらなる多面的なサービスを期待しています。
徹底した“アナログ化”というか、“顔と顔が見える関係”というのは郵便局の強みだと思っています。これは将来にわたって変わってはいけないものだとも思っています。それは地域に住んでいる人たちの安全を郵便配達の人が常に見守っているからです。あそこのおじいちゃん、おばあちゃんの家は新聞が溜まったままになっているけれどどうなっているのだろうかとか、例えば、小学校から帰るときや交通安全の時に郵便配達の人が少し声をかけるとか、世の中の流れはデジタル化していくのだけれど、やっぱり、郵政の根本は「人対人」です。これをいままでも大切にしてもらったけれども、これからも絶対忘れてもらったら困るというのが私の考えです。
インターネットなどで商品を売買するときによくトラブルを聞きますが、郵便局の場合は必ず人と人、社員がお客様に説明してサインをもらいます。ですからトラブルがありません。にもかかわらず、最終的にはがきも無くして、手紙も無くして電子ポストのような形態にする話があるのか分かりませんが、実はまったく方向性が違うと思っています。お正月に年賀状、夏に暑中見舞いが来る、または年末に喪中はがきが届くとご不幸があったのだと分かります。このような郵便サービスは郵政事業が培ってきた伝統でありながら、日本人が持っている一番忘れてはいけない所なのです。
郵便局の果たす役割は大きく、その幅も広いです。郵便局と一緒になって最初に取り組んだのが「ひまわりサービス」というシステムです。このひまわりサービスというのは、町と郵便局とが手を結んで独居老人宅を郵便局員に見回ってもらうという当時は全国でも初めての試みでした。何か異変に気づいたら役場や警察に知らせるというもので、ひまわりとは、暗いところでも光(陽)をあてられるようなという意味です。ところが、郵政事業の民営化を機にサービスが行われなくなってしまいました。今、郵便局から提案してもらっているのは「新ひまわりサービス」というものです。町としても、前向きに捉えています。いうなれば、郵便局と町と社会福祉協議会と住民が協力して、ひとり暮らしの高齢者の安否確認を主眼とするものです。役割分担もこれからですが、郵便局はハガキの配達、必ず手渡しをすることで安否の確認をして頂く。住民はハガキの作成をする。社会福祉協議会はハガキの印刷、発送、対象者の管理、町の福祉課は対象者のデータ提供や予算、広報をやります。ハガキを直接、独居老人に手渡ししながら、安否確認をするところにサービスの工夫があるます。これはまた、郵便局と組んで行うユニークな施策だと思っています。
郵便局と地域社会のあるべき姿については、地方によっていろいろ事情が異なると思います。佐渡で言いますと、東京23区の1.4倍の面積の所に6万人弱の市民が分散して居住しています。そのため、市民の満足度を高めるためには、どうしても行政のコストがかかります。その点、郵便局は特定郵便局の時代から地域の生活の拠点、地域の隅々までくまなく配置され、店舗を構えています。郵便局が持っている住民への信頼・絆は行政サービスの補完をして頂くのには最も適していると思います。高齢化への対応をはじめ、郵便局と連携し協力をいただきながら行政を進めるべきだと考えています。郵便局自体は地域のインフラとして郵政サービスを提供されていますが、行政も含めて市民サービスの質の向上を図るためにはどうしても郵便局との連携は必要不可欠です。東京にいる時はあまり考えなかったことですが、この島に戻ってきてしみじみと感じます。
郵便局も民営分社化により内外を含めていろいろ弊害があったと思いますが、社員の皆さんの努力は利用者が認めているところですし、ゆうパックなど商品・サービスによっては料金が安くなっています。郵便局の存在は、より身近になったのではないでしょうか。
郵便事業が手紙文化の振興に力を入れているのは大切なことだと思います。郵便局は便りを運んでくれますが、手紙で結ばれた人々は真心を運んでくれていると思っているのです。手書きの手紙というのは日本の文化です。今はメールなど電子化されたコミュニケーション手段が隆盛のようですが、これではいかにも機械的でぬくもりが伝わりません。私も現在改めて書を手掛けていますが、いわゆる手書きの手紙が見直されているように思います。
板橋区としては、区の施設や行事を切手に扱っていただき郵便局で全国にPRしていただいています。例えば、板橋区立美術館所蔵の狩野派の作品を「切手趣味週間切手」(平成26年4月18日発行)の題材に採用していただきました。この他にも花火大会や公共交通サービスのコミュニティバス「りんりんGO」の発着風景などを取り扱っていただき、区政80周年の記念切手も発行されました。板橋区の資源を発掘し、全国に発信してもらえること自体ありがたいと思っています。
郵便局というと、全国規模でネットワークを展開する大きな資源があり、郵便物を各戸に配達する社員の方々、郵便局の窓口で日々お客さまと応対する社員の方々は大変な人的資源です。行政に携わる者から見れば、行政と区民の橋渡しをしてくれるという意味で大きなコミュニティ手段であり、安否確認、犯罪防止など「安心・安全」にもつながると思っています。
(まんのう町役場内及び琴南支所内にも郵便局があることについて)元々は役場の周辺エリアでは農協が簡易郵便局を受託していましたが、農協の統廃合で地域の支所がなくなって、それでは郵便局をどこにしようと考えた時、いっそ役場に入れたらどうかという話になり、四条簡易郵便局として役場の庁舎内に入ってもらいました。また、町の琴南支所には琴南郵便局が入っています。役場に来れば郵便局も利用できるので、我々以上に住民の方々に喜んでいただいていると考えております。琴南支所には郵便局のほかに、内科や歯科の診療所も入れようと考えております。既に社会福祉協議会も入っておりますので、町の人にとって一層便利な場所となることを期待しています。
郵便局には行政ではなかなか手の届かないところで協力をお願いしたいと思います。具体的に言えば、ひまわりサービスのようなサービスを実施してほしい。最近、一人暮らしのお年寄りは新聞を取らないケースが多くなりました。新聞でもポストにたくさんたまっていれば異変に気が付くのですが…。その点、郵便局なら「郵便局です」と声を掛ければ、元気なら何らかの返事があるでしょう。そういう形で声掛けを実施していただきたい。ぜひ地域密着型の本領を発揮して行政に協力をお願いしたいと考えております。
まんのう町としては、町役場にも支所にも郵便局が併設されており、郵便局は安心、安全、交流の拠点として町民の皆さんも大変喜んでおられます。
かつて三事業は一体で運営してきた。その中で、郵便事業だけではどうしても赤字だったが、三事業トータルで黒字が保たれていた。そういう良さが今は無くなっているような気がしてならない。そのへんが残念だ。儲かる事業、儲からない事業があるように、郵便局でも儲かる郵便局、儲からない郵便局がある。だから郵政事業は“点”ではなく、“面”でとらえなければならない。
民営化後、局長の自由度が束縛されているせいか、町で局長の姿を見かけることは少なくなった。私が現役の時はよく町に出たものだ。地域のイベントを含めて地域活動のためにもっと町に出て歩くべきだと思う。企業の経営者や商店主に会って、名前を知ってもらう。地域の中で存在感を示してこその郵便局であり局長である。
同じことは役場についても言える。郵便局と役場の間に接点は少ない。これをいかに増やしていくか、地方自治体との関係については会社全体で取り組むべき問題ではないか。とりわけ、年4回開かれる定例議会には時間の許す限り傍聴に来ていただきたい。特に初日の施政方針演説や行政報告、一般質問などには、その時点での町の問題点が詰まっている。論点を把握しやすいのでぜひ傍聴をお願いしたい。新聞等で報道されるものは一部であり、実際にはもっと深く掘り下げた議論がなされている。
高齢社会を迎え、住民の生活も変化が生じている。地元商店はこの20年間で半減するとともに、高齢化に伴う運転への不安も増えている。山あいに集落が点在する豊根村では、車が運転できないと買い物に支障をきたす。現在、550世帯中、高齢者のみの世帯が約半数を占めることからも、日常生活を支援する仕組みが必要だった。
そこで、日々地域を配達でくまなく巡っている郵便局と村内の商店、行政が連携した全国初の買い物支援サービス『おつかいポンタ便』を2015年7月1日から開始した。「ポンタ」はタヌキをモチーフにした豊根村のマスコットで住民に大変親しまれていることから使用した。
ちなみに豊根村には豊根郵便局一局しかなく、金融機関も郵便局しかない。このポンタ便は豊根郵便局の配達地域が対象で、富山区(旧富山村)は除かれる。利用には郵便貯金の口座による事前登録が必要。午後3時までに食料や雑貨を扱う登録店5店に注文すると、肉、魚、野菜などの生鮮品を含む商品を専用コンテナに詰め、郵便局が原則翌日に配達する。
国は都市部だけで成り立っているのではない。地方には田畑、山林、自然の恵みがあり、過疎地域であっても人が住んでいる。そうした国土のあり方を考えることは、国の課題であり責任である。私どもとしては、何としてもこの地域を守っていかなければならない。そして、同じように地域を守っているのが郵便局なのだ。
郵政事業は長い歴史の中で地域に溶け込み、地域に奉仕しユニバーサルサービスを提供してきた。昨年九月、高齢者のみまもりサービスについて地元の郵便局の皆さんと協定を結んだ。郵便局の人は毎日のように地域の隅々を回られる。どうか郵便局の持てる力を発揮して地域情報を提供してもらいたい。特産品のりんどう、西わらびのゆうパックで産業振興にも役立たせてもらっている。郵便局ネットワークを活用して地域ブランドを全国展開できるのは本当に心強い。郵便局は今後とも市町村の良きパートナーであると期待している。
日本一広い十津川村に郵便局以外の金融機関は地方銀行、信用金庫がそれぞれ1店舗しかない。村には7つの郵便局があり、地域の中でなくてはならない存在になっている。
年金生活者が多く暮らす中、郵便局窓口での年金の受給であったり、郵便物の集配、さらに交通手段がないのでゆうパックを活用してお米や野菜を自宅に送ってもらったりしている。郵便局では一人暮らしのお年寄りの安否確認、道路の損壊情報の提供などもしてくれる。
郵便配達の際に会話のきっかけが生まれ、人と人との交流ができる。郵便局は村のコミュニティを維持するために不可欠な存在であり、ユニバーサルサービスは村の存立そのものにかかわっている。
日本の国土面積の約70%を占めているのが中山間地域であり、言ってみれば、中山間地域に暮らす人々が国土保全の大きな役割を果たしているのである。
郵便局ネットワークの存在と活用によって村民が元気になる施策がこれから必要になるであろう。
郵便局の皆様方を中心として、行政を主体にした町というものと強くリンクして町づくりを考えていただくだけでなく、一緒に実践もしていただく。そういう時代が果たして過去にあっただろうか。郵便局長さん、郵便局の存在がこれだけ大きくなったと感じるのは自分の人生の中で初めてだ。それだけ皆さんが郵政民営化以降、苦労されたこととお察しする。民営化に打ち勝ち、負けないでいこうという現れではないだろうか。凄まじささえ感じる。
郵便局の人たちはもちろん“便り”を運んでくれるが、地域の人たちにとっては“心”を運んでくれるのではなかろうか。特に山間部の人たちは言葉には出さないまでも、“心”を運んでくれると強く感じているに違いない。ユニバーサルサービスは非常にありがたい話だが、市場論理が優先すれば、それも難しくなるのではなかろうか。
津南町でも町づくり協議会を開き、局長会の皆さんにも参加いただいている。町の人たちの将来の安心・安全を考える協議会であり、今後もいろいろご提案いただけるとありがたい。
郵便ばかりでなく、貯金や保険にもユニバーサルサービスを課した以上、政治の責任もあるわけであり、株式上場後のきちっとした対策、手立ては今から考えるべきであろう。一方で利益を追求しながら、地域性、公益性を守れということ自体背反している感じを受ける。郵便局のネットワークを使って国民の幸福のためのユニバーサルサービスを課すわけだから、それに対する政治判断があってしかるべきだと思う。
平成22年から郵便局と協定を結び、ワンストップサービスとして、住民票の写しや印鑑登録証などの交付事務をお願いしている。ほかに、道路損壊情報の提供、チラシや新聞が郵便受箱にあふれているお年寄り宅の情報提供などもお願いしている。
高齢化社会を迎えて、高齢者にとって最も身近にあるのが郵便局なのだ。それを思うと、地方自治体と郵便局はもっともっと連携を強化しなければならないと考えている。
神恵内村にとって郵便局は唯一の金融機関、いわば命綱なのだ。よく行政のワンストップサービスと言うけれども、ワンストップでの金融サービスの拡充を望む。私事だけど、業者の取引によっては地方銀行に口座の開設を、と言われることがある。地方銀行に行くには、神恵内村から車で30~40分かけて岩内町まで行かなければならない。車を持たないお年寄りにとってはきわめて不便だ。
郵便局の他に選択肢がないのだから、一般の金融機関が扱っているサービスは全て付与すべきだと思う。我々利用者の側から言わせてもらえば、限度額を含めてサービスだけはスタートラインを同じにしてほしい。今はいびつな構造になっている。いろんな状況を勘案して、最も弱い立場にある人や地域にきちっと基準を置いて考えるのがナショナル・ミニマムだ。
郵便局は地域にとっては欠かせない存在だ。一島一村の中にあって保育所、幼稚園、小学校、中学校もすべて一つ。郵便局もあって当たり前で、姫島では郵便局が廃止されたり統合されたりするという不安は誰も持っていない。三事業を扱う郵便局は生活の基盤を守る、地域社会のインフラだ。さらには村民のコミュニティの場としての存在価値も有する。姫島郵便局で平成24年に振り込め詐欺を未然に防いだが、これも村民のことを良く知り、顔の見える業務を行っているから対応できたのだと思う。
一島一村の姫島村にとって最も大切なのは地元密着だ。人のつながり、顔見知りであるということが強みになる。地元の人であればいろんな面で情報も入れてくれる。郵便局に対する要望として、地元からの雇用を確保してくれると大変ありがたい。
地域貢献に意欲のある企業・団体と農村が連携し、農業や農村の活性化につなげる「とっとり共生の里」事業がある。本年3月、「共生の里」事業で若桜町の小船集落と因幡郵便局長会とが協定を結んだ。早速、4月中旬に第1回目の活動を実施。郵便局長会と小船集落から約100人が参加し、道路清掃や草むしり、農業用水路の泥上げなどを行った。大変活気のあふれる活動が展開され、地域住民の郵便局に対する人気度も日増しに高まっている。
最近では、池田郵便局前に町営バスの停留所ができたのを機に、町から薪ストーブを池田局に寄贈した。当地の冬は厳寒で、とても停留所では待っていられない。しかもお年寄りが多い。そこで郵便局が待合室がわりになっていただいている。仕組みは、郵便局の屋外に設置された「回転灯」を回すことで、バス乗務員に乗客がいることを伝え、安心したバスへの乗車が出来るシステムとなっている。池田局には町指定のごみ袋の販売もお願いしている。
郵便局の全国ネットワークというのは、先人が営々と築き上げた見事な体制で、国民生活の安心、安全または交流の拠点である。他の民間金融機関がある所はまだしも、無い地域でも、身近なところには必ず郵便局があるという現状は、国民生活やお金の管理、地域の人たちにとっては年金の受け取りや防犯上からも、地域住民の平和な暮らしを守っていく上に大きく貢献してきている。
おそらく郵便局によっては、極めて採算性が良くない所も多々あると思うが、民営化されたと言っても公益性、公共性の姿を残しているから、相互補完し切れているのだと思う。だから、効率化一辺倒の完全民営化ではネットワークを維持していくのは危ういのではないか。そうなれば一層郵便局離れが進むだろう。そこを心配している。
夕張市は高齢化率が47%と日本の市で最も高い。ほぼ半数が高齢者という中で郵便局がまさに生命線になっている。東京23区の面積よりも広い夕張市で生活していくうえで郵便局は非常に大きな存在になっている。夕張市には簡易局1局を含めると市内に13の郵便局がある。一方で、民間の金融機関は地域からどんどん撤退している。
郵便局の数が多いとか少ないという議論ではなく、各郵便局がその地域にどういう位置付けで機能しているか、経済性だけではない側面で考えていかなくてはいけないだろう。公的な側面が強い郵政の皆さんが他の金融機関と同じようなことをやってしまったら各地域は生きていけなくなる。
夕張市では廃校舎の活用を促進しており、このほど、障がい者スポーツ施設、郵便局、在宅ヘルパー事業所の三者が一緒に入ることで落ち着いた。高齢者だけでなく、若い世代や障がいを持った方々など多くの方が利用できる施設にしたい。郵便局をご縁にして、かつて多くの人が集まった学校に再び人々が集まってくることは大変素晴らしいことだ。
何といっても、地域の皆さんは本当に郵便局を頼りにしている。郵便局の形態が変わりつつあるのも確かだが、その存在感自体は変わらない。我々の地域は疲弊してきて様々な問題を抱えているが、住民の安心・安全のためにも郵便局との連携、支援に期待するところが大きい。我々も局長さんたちと定期的に意見交換会を行っているが、我々はこれからも郵便局を応援するし、一緒にやっていけるところはやっていきたいと考えている。
地方自治体の財政は厳しく、能代も例外ではない。私が市長になってこれまでの8年間で、職員を200人減らしている。これからも減らすことになるだろう。それを考えると、減じた職員の補填をどのようにするか、しかも住民サービスの維持を考えると外注するより方法がない。しかし、外注して、市民の皆さんが安心してサービスを享受できるような外注先、事業体はそう地方にはない。将来的には、地域に貢献されている郵便局に、我々の業務の一部を代替えしてもらう時代が来るかなという気がしている。今のうちに地方行政の業務内容を一度総点検してみたいと考えている。
郵政事業の民営・分社化については内部的に随分戸惑いがあったように思う。
分社化によって使い勝手が悪くなったなどという話も聞いたが、元々郵便局の応対はお役所的な紋切り型ではなかった。郵政民営化法が改正されてスッキリした形になり、お役所的なイメージを取っ払ってだいぶ使い勝手が良くなっているようだ。
郵便局は様々なサービスができると考える。たとえば、田舎において交通の便のないお年寄りの代わりにいろいろなことを代行してもらいたい。インターネットでは手が届かない用事がたくさんある。そういった面までサービスを広げてもらえればと期待する。
村のお年寄りの中には、郵便配達で回ってくる人にしかめったに他人に会えないお年寄りもおり、声を掛けてくれるだけで喜んでいる。
お年寄りの見守りサービスまでやってくれれば行政から見て言うことはない。安定的にサービスを提供してくれる郵便局の力は大きい。今後も地域文化を下支えするような施策を展開してもらいたい。
郵政民営化論議では、金融事業を切り離し、郵貯は銀行法上の銀行に、簡保は保険業法上の保険会社にするというのが基本的な考えだった。非常に疑問だったのは、例えば、三大メガバンクのような金融機関と伍して競争していく会社になるのかということ。銀行法上の銀行になるということはそういうことを意味する。競争にさらされていけば、田舎の郵便局から金融の部分はいずれ抜け落ちていく。郵便局に行ってもはがきや切手を売っているというだけではありがたみは少ない。郵便事業だけなら各地に小さな郵便局を持つ必要がなくなってくる。郵便局舎がなくなり、クルマで遠くまで行って年金をおろさなくてはいけないような地域には、いずれは人も住まなくなる。潮が引くように地域社会が小さくなっていくのが見えるのである。
郵政民営化法が成立して、その後どうなるのかと心配しながら見ていた。一昨年の改正郵政民営化法によって、常識的な線に考え方を戻すようになり、少々安心はしている。でも、ユニバーサルサービスを維持していくには、貯金も保険も郵便も三位一体でなければ維持できないだろう。
今も郵便局の皆さんと行政とは密接な連携が図られている。たとえば、白川村では、子ども110番だとか道路損壊情報の提供、不法投棄物情報の提供など、行政に対して側面からご支援いただいている。こうした小さな村だと職員数は非常に少なく、村内を定期的にパトロールすることはとてもできない。その点、配達員の方々はほぼ毎日、村内を行き来している。
局長さんにもよく話すことだが、郵便局員の方には「影の民生委員」をやってもらっていると思っている。たとえば、郵便の配達に行って郵便物や新聞などたくさん溜まっていることがある。都市部ではそういうケースはよくあることだが、田舎では滅多にない。高齢者家庭でそういうケースがあれば何らかの異変があるということ。そういう異変に気づき、声掛けをしてくれる配達員の方々の存在自体、行政にとって大変ありがたいことなのだ。行政としてもいち早く対策を打つことができる。
白川村のような小さな村には、都市部では考えられないほど、行政あるいは地域住民と郵便局とは絆がある。こうした絆はこれからも堅持したいものだ。
大平市長 山間地や過疎地を多く持つ自治体にとっては郵便局との連携は必要不可欠になってくると思います。そうした地域に住む人たちの生活に最も身近な存在が郵便局だからです。
たとえば、郵便受けに郵便物が溢れてきて、「ちょっとこれはおかしい」と異変に気づくのは郵便配達の方です。そうして得られた情報を市に連絡していただくといった連携は大切です。いわゆる見守りです。もちろん市側でやらなければならないことですが、市も財政が厳しく職員数も減っていることから、一人ひとりの高齢者まで目が行き届かなくなっているのです。
私たちは常に地域活性化のために何ができるか、何が必要かを考えています。ですからいろいろなご提案をいただけることは大変ありがたいことです。
青木会長 まちづくり協議会が年一回開催されています。私どもも参加させていただき、市長などから要望を承り、PRでもボランティアでもいろいろお手伝いをしようと思っています。むしろ道路やカーブミラーの損壊情報の提供などに関して協定を締結させていただければと思っています。地域活性化、地域貢献は私たち郵便局の目指すところだからです。
限界集落解消のため、敢えて高齢者の多い不便な地域にIターンの人たちのための村営住宅を建てた。ところが今年2月の大雪で、そうした地域が孤立化してしまった。村営住宅の若い人たちは、都会育ちで近くにはコンビニやスーパーがあったものだから、安易な考えで食料の蓄えもない。大雪による孤立化でたちまち食料が底をついてしまった。この地で生まれ育ったお年寄りは、半年くらいの食料は常に備蓄している。そこで、孤立化した地域のお年寄りが「うちにおいで。米もある芋もある。野菜も保存食もあるから」とIターンの若者に声を掛けた。住民どうしの助け合いで孤立化の難を逃れることができた。
自然災害が発生した時、行政の手が届かない所で頼れるものは何といっても郵便局だ。山間地に行くほどその傾向が強く、住民は「郵便局の人が来ると“ホッとする”」という。
郵便局の集配の人たちは日々村内を回られている。だから村内の情報入取は図抜けている。日々回りながら何か異変を感じたときには、ぜひ役場なり警察なりに連絡してもらいたい。そうすればより早く手が打てる。
道志村では平成24年度から情報通信施設の戸別端末器を利用し、見守り声かけサービス事業「にっこりコール」を実施している。また、村内の民生委員やボランティアの方々の協力により、高齢者を対象にしたデマンドバスによる買い物ツアーも実施し、誰もが安心して暮らせる福祉村を目指している。主に国の事業を活用し、過疎地域の支援、活性化を図っている。
日本郵政においても、総合生活支援企業として、郵便局の「みまもりサービス」、24時間電話相談、買い物支援サービスなど地域限定で試行中と聞く。今後、郵便局と村が事業協力できれば、住民サービスの向上につながると思っている。
郵便局は日本最大のネットワークを持っている。これを十分に活用し、それぞれの地域の情報を利用したビジネスを拡充することができれば、それぞれの地域にとって有益なものになると思う。特産品の通販、アンテナショップ、観光情報の提供など、可能性はたくさんあろうかと思う。今後、郵政のあるべき姿として期待することは、地域の特性や住民ニーズ合った事業を展開し、ユニバーサルサービスとしての役割を果たしていただきたい。
郵政事業、郵便局は明治四年の創業以来、国民生活を支える公的なサービスとして運用されてきており、特に、全国津々浦々、離島や山間地であっても郵便局が置かれたことは日本の発展に大きく貢献した。一枚のハガキも郵便局ネットワークのおかげでどこにでも配達される。また、植物の苗や種を送るための郵便料金は安価になっており、農業の発展にも寄与している。私は、日本の均衡ある発展は郵便局のおかげだと言っても過言ではないと思っている。
小泉政権の時に民営・分社化された結果、以前はちょっとした用事でもふらっと寄れた郵便局が、郵便と金融が縦割りになってしまい、局に入りづらくなったという市民の声を聞く。当時、小泉総理は「官から民へ」と言っていたが、経済合理主義だけではなく、郵便局には温もりが必要だ。心と心が繋がるような郵便局、これは企業性ばかりを追う会社では真似のできないことであり、心を持って郵政事業を進めていただきたい。郵便局が温もりを取り戻すようにどう特徴づけていくかが今後の課題だろう。
八王子市は広域なためだが、各地域に郵便局が設置されている。その点では郵便サービスはもちろん、貯金、保険の金融サービスも地域には欠かせない存在となっている。「三事業サービスを提供する」これが本来の郵便局のあり方だと思う。郵便局は地域住民にとっての生活の拠点であり、相談相手にもなってくれている。たとえば、振り込め詐欺などの予防で高齢者に声を掛けてくれているようだ。市内の山間地域などから郵便局が撤退するということになれば大変だが、今のところそうした動きもないようだ。
今後への期待という点では、市民目線で郵政サービスを展開していただきたいということに尽きるだろう。とにかく行政としては、いろいろなご支援をいただき大変助かっているが、さらに行政の補完的役割を担ってもらいたい。
ひとり暮らし高齢者世帯や老老介護世帯も増加している中で、郵便局員の方々には、一層の見守りと地域の情報について、市との連携強化などを期待している。
民営化前の郵便局は、自治体との密着度が強かったように思う。今は地域とは密着しているかもしれないが、行政とはずいぶん離れたと思っている。かつては私たちが郵便局に行けば、身の回りのことから将来の生活設計に至るまで、何でも相談にのってくれた。今日の問題から明日の問題まで一括して扱っていた。いわゆるトータルビジネス、トータルサービスで郵便局の存在価値があったと思う。それが民営分社化後は、手紙や荷物を運ぶ部署、貯金や保険など将来設計に関わる部署がはっきり区別されてしまった。どこを修復すればいいか分からないけれども、少なくとも三事業は一体的に経営してほしい。
ユニバーサルサービスはとても民間ではできない。過疎地の住民にとって郵便局が無くなるのは大変なこと。しかも、新規事業をやらせてもらえないと競争にもならない。競争はベースが一緒の上に成り立つ。考えただけでも郵政民営化は自由になっていない。競争のできない環境の中に置いて、競争をやれということ自体、どだい無理な話だ。
「富谷明石台郵便局」は今年(平成二十五年)三月十二日に開局した。郵政民営化後、東北では初めての新規開局であり、地域の皆さんにはとても喜んでいただいている。私が地域の要望を郵便局会社(当時) 東北支社長にお伝えして以来、長年の悲願が実った。生協敷地内という格好な敷地に新局舎が誕生したことについては、局長さん方の並々ならぬご努力があったと思う。その思いが地権者にも伝わり、話はスムーズに進められたと聞く。これも郵便局に対する町民の支援と理解があったからこそである。署名も効果があるだろと自治会や町内会に声を掛けたところ、短期間で約三千名の署名が集められた。
住民が喜ぶことは、私どもも望むところ。また、郵政事業にとっても二十年先、三十年先を考えたら、間違いなくプラスになると思う。よくウィン-ウィンの関係と言われるが、まさにその通りとなった。
国の政策はすべて東京感覚で考えられるが、ローカルにはローカルの施策が必要だ。郵政の民営化は、都市思考の考え方の典型だと思う。郵便、貯金、保険の三事業はもともと公共的要素が強く、その象徴的存在が郵便局である。それが郵政民営化によりぶち壊されるのではないか、郵便局も無くなってしまうのではないかと危惧していた。
我々はちょっと不便になったからといって、住んでいる所をそう簡単に引っ越すわけにはいかない。まして高齢者は土地に愛着があり、また移動も困難で、できることなら次の世代に引き継いでもらいたいと考えている。郵便局は、住民が幸せに暮らす上で一つの大事な要素である。郵便局のような金融や通信を扱う機関が地域から無くなれば、住民は生活しづらくなる。過疎化、人口の減少は進んでいるが、郵便局だけは地域で何とか機能してもらいたいと思っている。
市場万能主義や費用対効果を重視した利益の追求ばかりが前面に出てくると国の存亡にかかわってくる。私は、国が補助金を出してでも日本人が等しくサービスを受けられることが大切だと考える。
今後も郵政事業の恩恵を等しく享受できるようにすべきである。医療と同じで、守るべきものは守るという体制を確立する、つまり国が財源で補填してでも残していかないと日本の美しい国土は守れないと考える。
この高原町も、住民一万人の生命と生活を守るために、財政負担してでも病院と郵便局を守っていく。そうでないと、東京一極集中で地方は寂れ、日本の将来は大丈夫なのかと感じざるを得ない。地方部、農村部があるから食料が安定供給され、癒しがある。日本人としての誇り、輝きを持ちながら生活が営めるのだ。
平成14年5月に町長に就任したが、その時に「役場は住民サービス総合株式会社だ」と話した。地域経営は企業経営と同じだと思っている。住民というのは、言い方を換えれば税金を納めた株主。本来は住民サービスを受けるお客様なのだが、以前の職員は仕事をやってやるという感じだった。まずはその意識を変えるために、年功序列を廃止して適材適所主義、組織を現場主義に再編した。
民営化で郵便局は良くなるどころか、地域から遊離してしまうような組織にしてしまった。地域の皆さんは本来、郵便局は身内だという意識を持っている。昔のような使い勝手のよい郵便局に戻してほしいし、戻せるものは見直していかなくてはいけない。郵便事業にしても収支は厳しいと思うので、今後多角的な事業展開をしなくてはいけないだろう。ただ、その前に見直すべきことはある。郵政事業の原点は人を遇することだと思う。
かつて郵便局との連携の中で住民票の交付も考えたが、立ち消えになっており、ぜひ復活させたい。また、お年寄りの買い物を手伝ってもらえないだろうかと思っている。四街道市内も大型店舗が進出して、地域の商店街はシャッターを閉めた店舗が目立つ。市としても地域の活性化を図るため、空き店舗を活用した新たな取り組みを今年四月から始めたが、なかなかうまくいかない。このため、郵便局には買い物の取次ぎと配送をお願いしたいと考えている。お年寄りの見守りサービスも郵便局に協力してもらいたいと思っている。
局長さん方が日々地域のために活動されていることはよく分かるし、局長さんも若返り、職員さんも若く活動的だと感じている。郵便局の皆さんが日々一生懸命になって地域の方々との絆を強くしていこうとしている努力は、必ず報われると思う。今後の活躍に期待したい。
郵便局への期待という点で言えば、やはり昔のような地域密着の形をぜひとも取り戻してほしいと思います。お年寄りが非常に多くなってきている中で、例えば、火の消し忘れであったり、家の中で転倒し足腰を打って動けなくなってしまうなど、あちらこちらでそういう事象が起きてくる可能性があります。配達途上で何か異変があればすぐに役場や警察、消防などに連絡していただく、いわば地域の見守り役も兼ねていただければと思います。また、子どもたちが一人暮らしの高齢者に励ましのお便りを書く運動について、地元の局長さんからご提案をいただいております。
郵便局の皆さんは地域社会の担い手です。地域の祭りなども若い方々がいなかったら次の世代に継承していけません。今後も地域の活性化や伝統文化の継承にご尽力いただければ大変ありがたく思います。
郵政民営化で何が一番不都合だったかと言えば、住民目線からかけ離れてしまったことです。住民と最も密接につながっていたはずの郵便局が使い勝手の悪い方向に動いてしまいました。今回民営化の見直しが行われたことは地方行政の立場からもありがたいことです。地域住民との密着、コミュニケーションを改めて取り戻してほしいですね。
全国多くの自治体が協働のまちづくりを推進しています。吉野町も住民と行政が一体となってまちづくりに取り組む、協働型社会の構築を目指しています。ただ、行政が町を引っ張るのではなく、あくまでも町民が主役で活気のある町にしていくことが大切で、役所はそのお手伝いをするということです。
郵便局の皆さんにも各地域のイベントなどに積極的に関わっていただき、町の元気づくりの一翼を担っていただければと思います。
民営化にあたっては、行政改革につながるという期待感が生まれた一方で、事業の合理化により、従来と比べてサービスが低下するとの危惧も少なからずあったように思っています。特に過疎地域を抱える道内においては、国鉄の赤字ローカル線が次々と廃止になった例を出すまでもなく、各地域の郵便局の存在意義や不安は大きかったものと認識しています。また、当初は窓口が細分化されたことにより、利用者側の戸惑いもあったように聞いております。今後とも地方切り捨てにつながらないよう、注視していく必要性があると思います。利用者側の視点に立った利便性の確保や、さらには、民営化したからこその新しい取組み、サービスの充実に大きな期待が寄せられていると思っていますし、地域にあっては郵便局の存在は非常に大きく、万が一、郵便局が無くなるということになれば、地域社会は衰退してしまいます。
私はいつも「三風の原則」を言う。つまり、風土、風習、風味という三風が大事だという意味。これを事業展開に利用したほうがいい。
郵便局の最大の強さが地域との連携だと思う。風土に見合った施策を見出していけば、また違った展開も出来る。いろいろ考えてみると、地域と郵便局という親戚のような集団の中に、郵政民営化という国策の名のもとに手を突っ込み、荒らしたようなものだ。郵政事業が長年培ってきた歴史とか、地域住民とのつながりとか、絆、風土が育んできた郵政事業をまったく無視して方向転換したところにすべての問題がある。郵政民営化は都市設計型の手法を全国一律に押しつけた。とはいえ、改正郵政民営化法が施行され、郵政事業は新たな動きを始めようとしている。今後も、地域という視点に立って、その推移を注視していきたい。
郵政民営化は、総論で言うと、自由経済社会の中でその趣旨は良かったと思うが、法律にすると最大公約数的なものになる。それに全部当てはめようとするのは愚の骨頂だ。自由経済と統制経済とはどちらが良いかと問われれば誰しもが自由経済と答える。しかし、これで百点満点かというとそうではない。どうしても強い者、大きい者が勝つ。強引にやればここから外れた者は蚊帳の外となり、人間性のない貪欲なハゲタカ集団がますます調子づく。
郵政民営化はいわば心を失った社会の象徴で、ラインから外れた者はほとんど意欲を失っている。民営化だけならまだしも分割までしてしまった。机上計算の弊害であり、一番失ったのは心だ。
行政においては「二重行政」や「縦割り行政」が批判の対象になってきましたし、その解消は今も大きな行政課題です。民主党が「改革の一丁目一番地」に掲げた地域主権改革によって打ち出された国と地方の役割分担の見直しも、二重行政を解消し、効率的な行政運営を進めることが目的の一つでしょう。しかし、それはユニバーサルサービスの維持が前提であり、郵政の民営化・分社化は結果としてこれまでワンストップで処理してきた郵便、郵貯、簡保の各サービスがそれぞれ別々になり、全体として非効率化を生んだように思います。いわば、「縦割り行政、二重行政」ならぬ「縦割り郵政、二重郵政」になり、利用者の利便性からかけ離れた体制になっていますし、効率化の面でも逆行しているのではないでしょうか。
郵政事業は公共性、公益性の高い事業であり、一方的に民営化して民間並みのことを始めようとしたら、事業にとっても国民にとってもマイナス面が出るのは当然だ。私は郵政民営化の話が出た当初からそのことを心配していた。
郵便局、郵政事業には日本の心が凝縮されていたと考える。日本の心は何かというと、お互いが助け合う心、思いやる心だ。地域の郵便局にはそういうものがあり、住民は心の拠り所とし、役場、行政とは違う繋がりがあったように思う。こういう大切なものを無視して効率性重視に切り替えてしまったことは残念としか思えない。
(衆議院郵政改革特別委員会での参考人陳述で「郵貯銀行を指定金融機関に」と発言したことに関し)平成十七年の郵政民営化で当然郵便局が指定金融機関になるものと思っていたが、いまだにそうなっていない。檜原村の指定金融機関は某大手銀行の五日市支店からあきる野支店に変わった。銀行の職員がタクシーを利用するなどコストもかかった。仮に郵便貯金が指定金融機関になれば、村は応分のお金を預け、運用してもらったり、手数料も支払うことで支援できる。私どもとしては、郵便局が赤字で閉鎖されたら困る。郵便局と自治体がお互いに支え合えば、郵便局も自治体も残っていけるであろう。
郵政が小泉政権によって強引に民営・分社化されたように、小泉さんは三位 一体の改革と言いながら、ヒト、カネ、モノを全部大都市に集中しようとした。合併した自治体は相当数あったが、以後の経緯を見ても、合併して良かったという自治体は皆無に等しい。(片品村は)住民投票の結果、圧倒的多数で合併反対、事実上、自主自立の道を選んだ。
改正法が成立したばかりで、郵政の見直しがどのように進められていくのか不明な点が多いが、良い方向に向かうだろうとの感触は得ている。また、民営化前に実施していた施策でも地域の利用者が要望するものは復活していくべきだ。郵政の改革、見直しは地域社会や地域住民との繋がりの中で実施してほしい。
時代の流れが変わって地域社会の絆が希薄となっていますが、そのような時代だからこそ、郵便局が安心・安全、交流の拠点となって地域に貢献していただく。郵便局は地域社会の生活の拠点であるとの認識であり、民営化された今でも地域社会における郵便局の役割は非常に大きいものがあると思います。
民間企業として今後どのような事業展開をなされるのか、市民の皆様は期待感を持っていると思います。更に世界の競争社会でどのような存在感をアピールするのか、今、大きく注目されているTPP(環太平洋経済連携協定)も踏まえ、これからの国政をどうするかという視点で国力を弱めることがないような郵政改革であってほしいです。
地方行政にとって郵便局の役割に対する期待は今も変わりません。郵便も、鉄道も、日本国土の「血管」に例えられます。ご存知のとおり、鉄道は人・モノを運んでくれますが、郵便は心・ハートを運んでくださり、どちらも大切な生活インフラです。自治体も税収が少なくなってきていますし、何でもかんでも市役所が対応できる時代ではなくなり、企業、NPOなどとの連携で行政を進めていかなくてはなりません。郵便局には、この「新しい公共」の一翼をぜひ担っていただきたいと考えています。
郵政事業が民営化され一番支障が出たのは地域に暮らす高齢者だと思います。会社が分かれたことが原因でしょうが、とにかく地域の利用者にとって不便になりました。郵政事業は国民に等しくサービスを提供することが趣旨であり、利用者の実態や地域性を考えた上で改革してほしいと思います。OA化の時代を迎え、インターネットで何でも処理できるようになりましたが、そのために人と人、顔と顔のつながりが薄れてきました。そうした中にあって郵政事業は特に人と人、顔と顔のつながりが必要な事業だと思います。
行政にとっても利用者にとっても、できれば民営・分社化でなく、郵便局を元の形に戻してほしい。南魚沼市の十二地区には今のところ全ての地区に郵便局がある。六日町、大和、塩沢の中心部は人口が集中しているが、一歩離れた所には銀行もなく、農協も撤退、年金を受け取れるのは郵便局だけとなっています。採算が悪いからと廃局にでもなったら大変なことです。コンビニにATMがあるじゃないかと言われても、手数料は取られるし、お年寄りには使いづらいし、顔見知りもいないので行きにくいのです。
私は先の(郵政等三党合意を実現する会の)講演で、郵政改革法案の成立は地域活性化の最低条件と申し上げました。法案自体完璧ではなくても早く手を打つべきで、早くやらないとシステム自体が崩壊するのではないかと思います。ライバルに大きく遅れを取っては困るのではないか。郵政はそれなりに体力もあるしネットワークの強さもあるのだろうから急にどうのこうのということはないにしても、ライバルとの力の差がついてくれば、太刀打ちできなくなることも出てくると思います。
郵便局の良いところは、地方などの赤字を都市部などで補填する、郵便事業の赤字部分を貯金や保険事業で補填しながら局として全体のユニバーサルサービスの機能を果たしていくことで、これが本来の姿だと思います。現在の四分社化された状況では、シナジー効果などがなくなってしまいましたので、三事業の一体的な運営は難しいと思います。郵便局ネットワーク自体が維持できなくなるような方向に持っていってはいけないと思います。やはり郵政改革をしてもらわないといけません。
栄村のように人口が2000人くらいしかいない村に、郵便局が四局もあるということは貴重な存在です。将来的には郵便局がご用聞きみたいなお手伝いをしてくれるようになると期待しています。栄村でも高齢者が多いので、高齢者宅を回って健康状態などをうかがい、こちらに連絡していただければありがたいと思っています。村の施策として『下駄履きヘルパー』というものがあり、デイサービスなどで回っていますが、ぜひその補完的な役割を果たしていただきたい。生活用品なども扱ってもらえれば助かります。
町民の皆さんがこの町に生まれ、住んでいて良かったと思えるのは、行政のサービスを低下させないことが第一に考えられます。それと同時に、地域に郵便局のような公共的なサービス機関があるということも住民にとって必要です。その意味でも、郵便局は元の形に戻ってもらいたいし、自治体としてもできれば応援したいと思っています。(郵政改革)法案の中身をそれほど詳しく理解しているわけではありませんが、町民にとって期待される郵便局になってほしいと思います。
国有化には戻らないと伺っている。とするならば、民営化した動機の部分を満足させながら、住民が求めている役割をどのように発揮できるかが期待されていると思います。それには、郵政改革法案に示されているユニバーサルサービスの形を早く決めることだと思う。郵便局にお年寄りから若い人まで足を運んで、その結果として地域住民同士のコミュニケーションが生まれ、そのことによって地域全体に生活の安定や安心感が生まれるような機能を発揮できる郵便局になってもらいたいと思っています。