一般社団法人 通信研究会
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第51期(自 平成28年4月1日~至 平成29年3月31日)の決算にあたり、当社団の事業概況についてご報告申し上げます。
4月に発生した熊本県熊本地方を震源とする地震は、観測史上初めて余震、本震ともに震度7を記録した非常に強い地震であった。その後も強い地震が断続的にあり、世界的にもイタリア中部地震やミャンマー中部地震、またニュージーランドなどで大規模な地震が発生した。
7月に行われた参議院議員通常選挙は、初めて18歳選挙権が施行された。
参政権の拡大は71年ぶり18歳、19歳の約240万人が新たに有権者となり、全国の高校や大学などで選挙管理委員会と連携した授業など取り組みが行われた。参議院議員選挙の結果は与党(自由民主党、公明党)が145議席を得て過半数を獲得した。
安倍内閣が推進している地方創生事業は、人口減少問題について国民意識の共有を図り、人口減少の歯止めと地域経済縮小の克服をめざし、東京一極集中の是正を行い、地方の復興を図り若い世代の人達が安心して就労、結婚、子育てができる地域社会を実現することを目的としたものである。そのために、各自治体は「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、地方創生に取り組んでいる。
郵政民営化法等改正法によりユニバーサルサービスは日本郵政㈱及び日本郵便㈱に義務付けられたが、ユニバーサルサービスを提供し続けるにはコストの問題を誰がどのような形で負担をしていくのかという大きな課題が存在する。
郵政民営化法等改正法によりユニバーサルサービスは日本郵政㈱及び日本郵便㈱に義務付けられたが、ユニバーサルサービスを提供し続けるにはコストの問題を誰がどのような形で負担をしていくのかという大きな課題が存在する。
ユニバーサルサービスのコスト負担の問題は、将来的には国民全体として捉えていく必要がある。ユニバーサルサービスが課され、日本全国にきめ細かなネットワークを持って、公共サービスを行っているのは郵便局だけである。
郵便局を通信、物流、金融の拠点、さらに社会資本として行政と生活の代行機能を併せ持つことができれば日本郵政グループの企業価値も向上するであろう。今後、日本郵政グループの企業価値をいかに高めていくことができるのか、上場審査基準の適格要件にある「企業の継続性及び収益性、企業経営の健全性、企業コーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の有効性等」に対して上場会社としての適性が求められてくる。
会員のニーズに応えるべく、機関誌『逓信 耀』の誌面をより一層充実させるため、毎月企画編集会議を開催し、焦点を明確にして全国各地に取材を行った。
編集方針については、国内外の政治・経済問題の専門家を中心に執筆いただき、さらに、日本郵政グループ各社の経営戦略を紹介し、郵政民営化法等改正法によって郵便局ネットワークの維持・活用、公益性及び地域性が求められる郵政事業について、国会議員、有識者の先生方等によりさまざまな角度での検証を行い、その問題点と課題を浮き彫りにした。また、「地方自治と郵政事業」というテーマで8人の市区町村長から郵政事業と地方自治体との関係、郵便局が地域社会に果たしてきた役割、連携等について意見を伺った。全国の郵便局長にご協力いただき、インタビューや各種座談会等を通じて、分社化による影響、地域社会に貢献する郵便局の実像や今後の展望等について掲載することができた。
公益目的事業として行った「日本郵政グループ上場後の現状と課題」(京都大学経済学部藤井秀樹ゼミナール 日本郵政企業分析チーム)、「電子政府と郵政改革~デジタリゼーションの影響を考える~」(関西学院大学経済学部野村宗訓教授)報告会を開催した。いずれも時宜を得た大変有意義な報告会で、資料を関係機関に配布した。全国各地に講師派遣等を行い会員のニーズに応えることができた。
《総会開催》
○平成29年3月16日(木)ホテル・ルポール麹町
・日本郵政グループ上場後の現状と課題
郵政事業企業分析チーム
京都大学大学院経済学研究科教授 藤井秀樹先生他
○平成29年3月27日(月)ホテル・ルポール麹町
・電子政府と郵政改革 ~デジタリゼーションの影響を考える~
関西学院大学経済学部教授 野村宗訓先生
《調査・研究会》
・日本郵政グループ上場後の現状と課題
郵政事業企業分析チーム
京都大学大学院経済学研究科教授 藤井秀樹先生
・電子政府と郵政改革~デジタリゼーションの影響を考える~
関西学院大学経済学部教授 野村宗訓先生
《資料集作成》
*日本郵政グループ上場後の現状と課題
*電子政府と郵政改革~デジタリゼーションの影響を考える~
≪寄付・寄贈≫ 公益財団法人 通信文化協会
*事業報告の内容を補足する重要な事項はないので、附属明細書は作成しない。