一般社団法人 通信研究会
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第41期(自 平成18年4月1日~至 平成19年3月31日)の決算にあたり、当社団の事業概況についてご報告申し上げます。
郵政事業は、130年以上にわたり国営・公社として郵便・貯金・簡易保険を国民に提供してきた。本年、10月1日に民営・分社化される。
日本郵政株式会社は、日本郵政グループ(郵便事業株式会社・郵便局株式会社、郵便貯金銀行、郵便保険会社)の持株会社としてグループを代表し、株主(政府)などの関係者に対してグループ全体としての責任を負い、また、グループ戦略を立案し一体的な経営を行うことにより、各事業子会社の維持・発展を図るとともにシナジー効果を高め、グループ全体の企業価値を高めることになっている。
平成18年7月11日、郵便事業株式会社、郵便局株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社かんぽ生命保険の最高経営責任者(CEО)就任予定者が公表された。いずれも民間企業出身者で持ち株会社である日本郵政株式会社の社長とともに民営化後の郵政事業を担っていくものである。さらに、日本郵政株式会社は7月31日「実施計画の骨格(日本郵政公社の業務等の承継に関する実施計画の骨格)」を政府に提出した。実施計画の骨格の提出(平成18年7月末日)、実施計画の提出(平成19年4月末日)は、日本郵政株式会社に義務づけられているものである。実施計画の骨子については、承継会社がこれまで公の機関として培った安心・信頼を礎として民間企業としての創造性・効率性を発揮し、自由な企業活動を行い、社会と地域の発展に貢献する観点から作成したもので、同時に郵政公社を承継する四事業会社の最高執行責任者(CОО)の就任予定者も公表された。
このように民営・分社化後の各社の経営理念(方針)、役割、提供する商品・サービス等が明らかになり、職員の帰属も内定し、さらに日本郵政グループのCIも発表され、新スローガン、新ロゴマーク、新ユニホーム等民営化に向けた準備が整いつつある。さらに民営化に向けた情報システムの構築についても暫定システムで対応できるという判断がなされた。今後、日本郵政グループは、職員一丸となり国会論議、参議院での付帯決議等を尊重して民営・分社化に対応し国民にサービス低下などもたらすことのないよう充分配慮してもらいたい。しかしながら、現実は民営化に向け、サービス等において問題点が顕在化しつつあることも事実である。このような観点から、郵政事業を巡るさまざまな国会及び与党内における論議ならびに資料を添付して資料集を作成した。政府および与党内で、民営化を目前にどのような議論がなされているのか、システムの問題、集配局再編問題、ATМ撤去、サービス低下等について紹介している。当研究会ではこの度「郵政民営化に関する主な国会論議と資料集」を関係機関及び関係者に配布することができた。
このような郵政事業を取り巻く状況の中、会員のニーズに応えるべく、機関誌逓信「耀」をより一層充実させるため、毎月編集会議を開催した。
編集方針も総務省の施策を中心に、日本郵政公社及び日本郵政株式会社(各事業会社)の民営・分社化に向けたタイムリーな動向、郵政事業について与党関係部会、衆・参両院の総務委員会、有識者の先生方等の論議を中心に検証し、サービス低下を招く恐れのある民営化の問題には、その問題点等を紹介し、地域社会に貢献する郵便局の実像を取材等を通して広く紹介することができた。
郵政事業フォーラム21は、いずれもタイムリーなテーマで3回開催することができた。
第164回国会 第165回国会 第166回国会 |
衆・参総務委員会 他 資料 |
12月号 | 郵政民営化問題を改めて語る ビジネスモデルが描けない民営化 元郵政大臣 自見庄三郎 |
1月号 | 郵政民営化の行方 三事業一体化に向け 法案修正をめざす 参議院議員 長谷川憲正 |
2月号 | 誰のための政治か 一隅を照らすことこそ政治の基本 衆議院議員 綿貫民輔 |
3月号 | 城内 実の視点! 時代を考察する(1) なぜ、郵政民営化に反対したのか 前衆議院議員 拓殖大学客員教授 城内 実 |
2月号 | 郵政民営・分社化の年 郵便局会社経営の抱負について語る 日本郵政株式会社取締役(郵便局会社CEО就任予定)川 茂夫 |
4月号 | コミュニティー・ビジネスの展開による地域密着型経営の推進 ~郵便局を主体として~(下) 東洋大学経営学部教授 経済学博士 石井晴夫 |
民営化後の郵便局改革① ―その事業展望と将来像 東海大学政治経済学部教授 立原 繁 |
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5月号 | 民営化後の郵便局改革② ―その事業展望と将来像 東海大学政治経済学部教授 立原 繁 |
6月号 | 民営化後の郵便局改革③ ―その事業展望と将来像 東海大学政治経済学部教授 立原 繁 |
7月号 | その後の郵政民営化事情(上) 北海道大学大学院文学研究科教授 金子 勇 |
8月号 | その後の郵政民営化事情(下) 北海道大学大学院文学研究科教授 金子 勇 |
郵便局改革マスタープランの総合的検証(上) 東洋大学経営学部教授 経済学博士 石井晴夫 |
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9月号 | 郵便局改革マスタープランの総合的検証(下) 東洋大学経営学部教授 経済学博士 石井晴夫 |
個人情報保護法の功罪論議(上) 中央大学大学院法務研究科教授 堀部政男 |
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10月号 | 個人情報保護法の功罪論議(下) 中央大学大学院法務研究科教授 堀部政男 |
11月号 | 日本型年功制復活 東京大学大学院経済学研究科教授 高橋伸夫 |
郵便局における地域密着経営の効果とその評価手法(上) 東洋大学経営学部教授 経済学博士 石井晴夫 |
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12月号 | 出生率の低下を阻止するための政策 京都大学教授 橘木俊詔 |
1月号 | 郵便局における地域密着経営の効果とその評価手法(下) 東洋大学経営学部教授 経済学博士 石井晴夫 |
10月号 11月号 1月号 2月号 3月号 |
日本宗教文化史学会理事長 小林正義 |
ポスタルレポーター 星野興爾
4月号 | 第6回 変貌するイギリスの郵便市場(上) |
5月号 | 第7回 変貌するイギリスの郵便市場(中) |
6月号 | 第8回 変貌するイギリスの郵便市場(下) |
7月号 | 第9回 アイルランド共和国の郵便局 |
8月号 | 第10回 ロイヤルメールの転回と挑戦(上) |
9月号 | 第11回 ロイヤルメールの転回と挑戦(下) |
10月号 | 第12回 英国編・その2 政権交代の動き・新たな改革への挑戦 |
11月号 | 第13回 ニュージランド編(上) ニュージランドの改革と郵便局の変貌 |
12月号 | 第14回 ニュージランド編(中)改革20年で安定した郵便市場 |
1月号 | 第15回 特別レポート[郵便局を護ろう]400万人が署名 |
2月号 | 第16回 特別レポート[郵便局を護ろう]国民と常識の勝利、政府案撤回 |
3月号 | 第17回 米国編・郵便条例改正(上) |
政治評論家 森田 実
7月号 | 小泉構造改革が残したもの(上) |
8月号 | 小泉構造改革が残したもの(下) |
2月号 | これでいいのか 日本格差社会(上) |
3月号 | これでいいのか 日本格差社会(下) |
4月号 5月号 6月号 7月号 |
ジャーナリスト 東谷 暁 |
ジャーナリスト 東谷 暁
2月号 | 市場主義の元祖フリードマンの実像 |
3月号 | レーガノミックスの「神話」 |
防災士研修センター常務理事 橋本 茂
4月号 | 第5回 避難と避難場所 |
5月号 | 第6回 避難所での生活 |
6月号 | 第7回 JR福知山線事故から1年 |
7月号 | 第8回 危機管理について考える |
8月号 | 第9回 防災白書を読む 身の回りのリスクをイメージする |
9月号 | 第10回 職場の防災① 災害への備え |
10月号 | 第11回 職場の防災② 緊急時事業存続計画 |
11月号 | 第12回 防災と情報① 情報はソフト対策の要 |
12月号 | 第13回 防災と情報② 安否確認と緊急地震速報 |
2月号 | 第14回 阪神・淡路大震災を教訓として |
3月号 | 第15回 阪神・淡路大震災を教訓として |
発明プロデュース協会会長 木村勝己
11月号 | 第1回 変化の風を読む |
12月号 | 第2回 無尽蔵の閃きを生む人材 |
2月号 | 第3回 無形資産が企業価値を変える |
3月号 | 第4回 順調の上に安住しない行動 |
産経新聞経済部記者 福島 徳
郵政事業を巡る総務省・郵政公社・日本郵政株式会社・与党等の動向を分析しタイムリーに紹介
第26回~第37回
地域に貢献する郵便局ネットワークの活用として全国でさまざまに活躍されている郵便局を取材を通して紹介した。
回 | 郵便局 | 回 | 郵便局 |
1 | 愛知県志段味郵便局 | 7 | 鹿児島県内之倉郵便局 |
2 | 神奈川県平塚郵便局 | 8 | 長崎県脇岬郵便局 |
3 | 山形県神町郵便局 | 9 | 富山県城端郵便局 |
4 | 高知県入河内郵便局 | 10 | 北海道小樽高島郵便局 |
5 | 和歌山県御坊塩屋郵便局 | 11 | 愛知県名古屋岩塚郵便局 |
6 | 広島県八幡郵便局 |
全国各地で郵政事業に携わる関係者から取材を通して幅広く郵政三事業をPRすることができた。
郵政事業フォーラム21は、平成11年に発足し、今期も会員からの開催要望が強くあり、下記の通り2回開催した。
第26回 平成18年 5月25日(木) | |
場 所 | 霞ヶ関東海大学校友会館 |
テーマ | 『調達コスト削減の取組について』 |
講 師 | 湯澤 芳雄先生(日本郵政公社 執行役員調達部門 調達部長) |
第27回 平成18年10月10日(火) | |
場 所 | 霞ヶ関東海大学校友会館 |
テーマ | 『郵政民営化について』 |
講 師 | 伊東敏朗先生 (日本郵政株式会社 執行役員) |
第28回 平成19年 3月28日(水) |
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場 所 | 霞ヶ関東海大学校友会館 |
テーマ | 『今年の政治決戦 参議院選挙を占う(郵政民営化法の行方)』 |
講 師 | 北村経夫先生 (産経新聞東京本社 編集局編集長) |
以上、総務省の補完的役割をすべく多方面に活動して参りました。