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事業計画

平成16年度事業計画

今期は、前期に引き続き郵政三事業および電気通信、放送・電波等の分野に関する情報等について会員を通して広く国民に啓蒙していきたい。

政府は、IT戦略本部において、小泉構造改革の柱の一つとしてe‐Japan戦略を推進しようとしている。本格的なネットワーク時代の到来を迎え、インターネットが生活、社会の基盤として確立されようとしている。今後の急速な発展も国民各層が安心・安全なインターネットを利用できるかにかかっていると思われる。

昨年4月1日、日本郵政公社が発足した。133年の歴史を持つ郵政事業にとって正に歴史的な日となった。日本郵政公社は、組織改革を断行し、行動計画であるアクションプランの発表、真っ向サービスを掲げ、JPS方式の導入等業務の効率化をめざしているところである。

小泉首相は、先の衆議院総選挙において「郵政事業を2007年4月から民営化する」ことを公約に掲げ、経済財政諮問会議において郵政事業の民営化を検討させ、4月頃に中間報告、秋には結論を出す方向である。自由民主党では『郵政事業を2007年4月から民営化するとの政府の基本方針を踏まえ、日本郵政公社の経営改革の状況を見つつ、国民的議論を行い、今年の秋頃までに結論を得る』との方針を踏まえて『郵政事業改革に関する特命委員会』を発足させ、現在は幅広く郵政三事業について勉強会を開催しているところである。この特命委員会もその後、委員を選任し、本格的に議論を重ね、秋頃には結論を出す予定である。このように今年は郵政事業の経営形態の在り方を巡って大変重要な年である。新しい日本郵政公社の姿および郵政民営化議論について会員および国民に分かりやすく紹介していきたい。

今期は、前期に引き続き機関誌逓信『耀』の編集方針として、近代の英傑『前島 密』特集シリーズ「市場主義万能論に対する警鐘」「官業と民業の役割における官業(郵便局)の重要性について」「地域に貢献する郵便局ネットワークの活用」・有職者による「日本郵政公社の意義と今後の展望」・地域社会の中で活躍する特定郵便局長の活動紹介等会員の要望に応えられるよう内容の充実をさらに図っていきたい。

また前期に引き続き、手紙離れの中で、手紙をいつでも、どこでも書ける「手紙のすすめ」(改定版)を今期も発行を企画し、国民各層に手紙文化の啓蒙、普及を図りたい。現在、連載中である、近代の英傑「前島 密」-その生涯と足跡-出版については、現在鋭意進めている所であるが、来春をめどに発行したい。

郵政事業フォーラム21については、郵政行政のみならず、電気通信、放送・電波行政についても当面の諸問題を勉強し、今期は東京以外の地域においても開催し会員の要望に応え会員の拡大につとめていきたい。「未来の郵便局プロジェクト」というテーマでNPO法人に調査研究を委託し、そこで得た提言を関係各機関に開陳していきたい。

郵政事業研究室からは「特集シリーズ」で発表した郵政事業の検証・国会における郵政民営化論議のポイント、また郵政行政審議会委員等によるシリーズ「日本郵政公社に期待する」等を小冊子にして関係各位に配布したい。

このように当社団の役割は、今後ますます増大しそのためには会員の増強を図り、活発な活動を展開していきたい。このような活動から発生する会費収入を始めとする諸収入を源泉として、更に有意義な研究、活動を続けていきたい。最後に貢献度の高い社団に致す所存でございますので、皆様の更なるご協力をよろしくお願い申し上げます。